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The Dream is to any directions on the Current of the Clouds. 主に漫画、ライトノベルの感想などを更新、溢れるオタク思考が原動力です。



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[小説] レオ・アッティール伝Ⅰ 首なし公の肖像 著:杉原智則

「ぼくはアリオンに来てよかったよ。きみや――、きみたちに会えたから。だから泣くことなんてない。ぼくをかわいそうだと思う必要もない。笑っておくれ、フロリー。そして歌っておくれ。アトールもアリオンもないんだ。きみが笑い、歌ってくれるその場所が、ぼくが幸せに笑える場所なんだから」
(レオ・アッティール伝Ⅰ 首なし公の肖像 p209)


404865196X レオ・アッティール伝 (1) 首なし公の肖像 (電撃文庫)
 杉原智則 岡谷
 KADOKAWA/アスキー・メディアワークス 2015-06-10

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発売数日前に、たまたま著者作品のレビューを見ようと思いたち、新作が出ることを知った。
当ブログでレビューも書いたことのある「烙印の紋章」の作者の新作である。
[感想] 烙印の紋章 1~9巻
[感想] 烙印の紋章 12巻

この「烙印の紋章」は久しぶりにわくわく読んだ作品だったけれど、正直なところ個人的には完成度という意味では手放しに賞賛はできなかったりする。
西方編までは間違いなく傑作だと思うんだけどね…
シークが退場してから、結構きついもんがあったし、終わり方としては纏まってはいるけれども、伏線の取りこぼしなどの宙ぶらりん部分が気になった。


そして、烙印の後のスニーカー文庫で刊行された新作は、イラストとあらすじで手に取らないまま、気がついたら一部完になってた。
きっと、二部は――大人の事情って嫌だねぇ。
最後まで読めないのも嫌なので、もし、二部が刊行されそうなら、ちゃんと一部から読んでみたいとは思います。


と、そんな情報を仕入れていると、見慣れない表紙の画像が!
おっ、電撃文庫から新作出るんだー。ガチファンタジーかな? うん、あらすじ、いいな。烙印的な重厚本格ファンタジー楽しめる! と、即Amazonでポチりました。初動大事! 新作お布施の意味も兼ねまして。
表紙印象からすると、ヒロインこの人なのかなー、あまり好みじゃないなぁとか思ってたけどね。読了してから見ると、なぜこのセーラさんが1巻表紙を飾ったのか全く意味不明です。作中で、主人公レオ公子とこの表紙のセーラは、作中で会話らしい会話すら交わしてませんから。色っぽいヒロインを表紙に入れとけとでも編集指示があったのでしょうか?

イラスト担当の方は、電撃イラスト大賞金賞をとった方のようで、電撃編集部的に、この新作を押し作品にしようとしてくれるのかな?と思わなくもない。
絵としては烙印よりは癖がないので、個人的には好きな感じのイラストです。モノクロ挿絵はカラーに比べると無機質な感じで魅力減ですが、邪魔になる感じではないので全然有りです。


そして烙印が終わってから、出入りしてなかった2chの作者スレを確認すると、もちろん話題が出ていました。
すると、どうやら烙印と同じ世界観というではないか!
いやぁ、これは期待しないわけにはいかない。
と思っても、私の頭の中からは烙印の相関関係はすっかり抜け落ちているので、アリオン?どこそれ?状態。オルバとビリーナという主要キャラの名前くらいしか覚えていない。上記でその死にショックを受けたシークの名前すら覚えていない始末。


そんな私ですが、新作、とても楽しめました。
いやぁ、これは続きが気になる。
早く続きが読みたい! 烙印の刊行ペースから考えると、5-6ヶ月ペースかな?
スニーカーのは4ヶ月ペースみたいだったけど。


正直言うと、1巻の構成としてはこれどうなの?って気というか、読者獲得という意味で、心配になってしまいます。
というのも、50p辺りから200p近くまで主人公不在なんです。1巻なのにっ!
私もその辺り、ちょっとうつらうつらしながら読んでたことは否定できません。

が、そこに出てくるキャラのまた生き生きとして素敵なこと!
かと言って、主人公に存在感がないわけではありません。もちろん最近のラノベにありがちな、俺TUEEE系では断じてないので、そういう主人公が好みの人からしたら派手な部分はないとは思いますが。

そして、その主人公不在の状態から、話が主人公たちと状況をともにしてからはかなりぐいぐい来ました。


烙印での主人公は、影武者の王子さま(皇太子だけど)だったのが、今回は人質に出された王子様です(公子だけど)。


今回の主人公は美少年系主人公? 女性的な繊細な顔立ちらしい。
身長は高いみたいだけど、ほっそりしてる。17歳。
性格も大人しめ。剣を握るより本を読むほうがあってる感じ。
そんな彼が作品序盤で語られる悪名高い『首狩り公』と呼ばれるようになるまで。


1巻の時点では、この穏やかな感じの少年がどうしてそんな風になるのか全く想像ができない。片鱗はちょっとあるけれども。
武将タイプではないです。知略タイプで色々成し遂げていくのかな? なんとなく狸な気がする。
表面はとても穏やか人畜無害な感じなのに、それは彼の中のよどみを排除した結果であって、黒い面も同時に育っていたようです。
彼の今後が、とても楽しみです。


烙印の世界よりは少し前の時代のようですが、この先、主人公の国アトールは存在していない。
どうやら、主人公が自国を滅ぼすよう?
でも、悪名高く後世には伝えられている人物になるけれども、英雄なのだという。
しかも、主人公不在中、というか1巻の半分はパーシー=リィガン伝と言っても過言じゃないかもしれないのだけど、このパーシー、アトール国の貴族の次男坊。20歳。色々こじらせた感じの黒歴史を持ってるけれども、中々のアニキ気質のいい男です。
その彼はなぜか、アトールの敵国アリオンの英雄になっているらしい。

この後、歴史がどう動くのか全く予想ができない。








と、前置きがとても長くなりましたが、以下簡単なあらすじ。
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テーマ : 読書感想文    ジャンル : 小説・文学

[小説] 灰と王国 北辺の闇 著:風羽洸海


灰と王国1 北辺の闇灰と王国1 北辺の闇
(2014/03/28)
風羽洸海

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久しぶりに、一気に読了。
なかなか面白かった。
このあと、web版目を通すかーってほどには。


ただ、うん、思うのが、別にお値段には文句言わないよ、ちゃんと続きが出るならね。
けれど、どうして、他のエンターブレインの書籍化作品に比べて、装丁が残念な感じなんだろう?
表紙絵はもちろんすっげ好みなんだけど、なんかぺらぺら感が……

今まで、書店で、ここの書籍化作品、幾度となく見てきて、手にとってしまったことは何度もある。え、このお値段なのにこんなかっちょいいお金かかってるような装丁なの!?みたいな印象をよく持ってた。
だけど、うーん、これの場合、手にとった印象としては、なんか軽いなーって感じ。紙質とかさ。他の書籍化作品に比べたら少し高いのに。

もちろん、普通に少女小説として出したら、かなり外れたような内容だから、売れない可能性はある。
だから、単価を上げられる、大判で出すのだろう、というのも頷ける。
しかしこれが裏目に出ないといいと思ってしまう。最後まで続きを書籍で読みたいと思う、一読者としては。


まぁ、そんなことを一消費者が気にしたところでしょうがないし、装丁に関しては、過去のEB書籍化作品から、私が勝手に過度な期待をしてただけなんだけど、それもひとつとして、ちゃんと続きが出てくれるのを願うばかりです。




内容としては、ハイファンタジー。
まぁ、異世界を舞台とする、そこで生きる人々があがく話?

主人公補正のない、平凡主人公があがいてあがいて頑張る話ってのが基本的に好きなんだけど、やっぱり粉屋の息子とはいえ、多少の主人公補正はある模様。過去や出生に何かしらありそうです。
ヒロインである竜のレーナが、普通に主人公フィンにまとわりついてるのはなぜだろうとか思っちゃいますし。

なんというか、いまのラノベ界からすると珍しい……というか、ぶっちゃけ売れ線は外しまくってるといっていいほど、地味な話だと思います(褒め言葉)
だからこそ、最近は新規発掘をすることもせず、私のような天邪鬼な読者の手が伸びたのでしょう。



そうとはわからずに、ひとつの国が滅んだと思われるところから話は始まります。
軍団兵など機能せず、人の住む場所において秩序もなくなりつつ、そんなところから出ようとしたところで、フィンはレーナと出会う。
故郷ナナイスの現状を知らせるために特使として赴いたウィネアでは鼻であしらわれ、軍属になるけれども……

と、ストーリーラインを思い返してみると、本当に1巻は地味な話だと思う。



だから大きなドラマ性があるわけでもないし、少女小説(一応ビーズログ文庫の一端として出てるみたいだし)としてみると、ヒロイン、レーナがなぜこんなにフィンにまとわりついてんのか、いつの間にやら穏やかに恋仲に近い感じになってるしとかって思えば、お約束すっとばして、あれれ~?な感じ。別に恋愛物を期待してるわけでもないし、世界観として、FT小説としての魅力が損なわれるわけでもないんだけど、書籍商品としての位置づけが中途半端で、逆に消費者に手に取られにくい結果になってるのでは?と思ってしまう。

ただ、主人公はためらいもなく、ばっさばっさ人を殺すし、それに対する葛藤も恐れもない。妹ネリスも両親も、それに対して何も思うことはない様子。
それが逆に気持ちいい。というか、この世界における価値観みたいなのがあってよい。



Web小説だしこんなもんだよね、みたいなことは言いたくないが、文章は読んでて引っかかる部分があったり、あまり使われないなーって(私の読書量が少ないだけだろうが)言い回しみたいなのも多い気がした。

文頭に「が、」「と、」がやたら多様されててテンポが微妙だなーなんて思うところもあったり、「……」だけの括弧文も結構ありまして、硬派な内容、硬めな文章っぽいと思ったけど、そこまで硬くもないかなーって印象を受けた。横文字で読むと、あまり気にならない点も多いんだけど。縦組みで読むと違和感がある。
以前、烙印の紋章を読んだときに、硬派な感じなのに、ラブコメちっくなヒロインとの係わり合いに違和感覚えるようなのと似た印象を受けた。
読みやすい、うまいなーってところと、ちょっとうーんてところが交互に来る感じ。


どうでもいいけど、「失笑」という言葉が、本来の意味で使われてるのはいいんだけど、妙に違和感を持ってしまうのは、自分も本来とは逆の意味で受け取ってるからや、そういったふうに使われる読み物を読んでるからなんだろうなーなんて思ったりもした。



あと、書籍化決まってからの2chでのレスとか見てる限り、序盤は暗い、それを耐えて抜け出せば面白いってあったけど、もちろん今の状態でも面白いんだけど、言うほど暗いかな?ってのが私個人の正直な印象。

確かに、昨今のラノベからしたら、世界はきらきらしてないし、食べ物も満足にない。お父ちゃん、指一本なくなるし、レギュラーキャラかしらと思った人はあっさり死んじゃうし……で、暗いってよりは、最近のラノベの形態から駕しているだけだと思う。

今のところは、ダークファンタジー?ってのとも違う気がする。
個人的にはダークファンジーとしては、もっとえぐくあって欲しい。
ベルセルクとかは、ダークファンタジーだよねと言われたらしっくりくるんだけど。


作者さんもあとがきでおっしゃってるように、公募規定にとらわれない作品として発表してた作品らしいですし、今の時代、1巻詰め込み、売れなきゃ2巻は出ないよ!みたいなのも多いから、こういったゆっくりとお話を楽しませてくれる作品は最近では本当に珍しいと思う。
エンターブレインさん、マジいい仕事するわ。書籍化なかったら、私、たぶん、読む機会なかったよ。

まだ世界観に関してや、よくわからん闇の獣や神々に関しては言葉が出てきただけなので、これからそれが明らかになっていくのでしょう。それもまた楽しみ。



まぁ、なんだかんだ言いつつ、先が読めない面白さがある作品だと思う。
世界観の独創性があるのがまたよい。

基本的に、世界観萌え>キャラ萌えな作品に外れはないっ!


そして、この先、彼らがどうなるのかってのが全く想像できないので、読み物としては久しぶりに胸熱くなる感じを味わえた。
だからこそ、TL小説ですら何日もかけて読むことのある私が久しぶりに一気読みしたわけですしw
おかげで今日は少し睡眠不足だよ。


2巻「灰と王国2 竜と竜侯」は4月28日発売。

とりあえず、次も読みたいと思う。
けれど、その前に、web版を読破してしまいそうな自分がいますwww





テーマ : 感想    ジャンル : アニメ・コミック

[小説] 空飛ぶ貧乏騎兵隊 著:黒川裕子

空飛ぶ貧乏騎兵隊 (C・NOVELSファンタジア)空飛ぶ貧乏騎兵隊 (C・NOVELSファンタジア)
(2013/02/22)
黒川 裕子

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黒川裕子先生作のレビューを書くのは初めてだけど、意外に著作品には手をつけています。
デビュー作はキャラ相関的にヒロイン不在っぽかったし、何となくあまり好きにはなれなかったから1巻途中で挫折したんだけど、遥か古から続くかのような壮大な世界観や落ち着いた文章と破綻してない物語運びは素直に面白いと感じた。でも、私は基本ラノベ読みだし、カプ萌えしてにやにやしたいのも大きいので、若干のニアホモくさいキャラ相関がちょっとダメだった。
だけど、小説に置いて重要要素である文章運びや世界観の設定は好みだったので、この人の作品なら安心して読める!と、2作目の熱砂の巨兵も読んでみることにした。読んでみたら面白く現在3巻まで読了。4巻は積んだまま、新作である今作に手を出しました。
いや、新シリーズだったら1巻目は2週間以内に購入して初動アピールしとかないと出版不況の現在何が起こるかわかりませんので……と思ってたら、単巻モノだったという罠orz
まぁ、それはいいんだけど、著者の今までの2作品と違い、ポップな感じでお気楽な雰囲気を持ってお話が進むので凄く読みやすかったです。シリアスじゃないわけでもないですが、主人公以外の登場人物たちのどっしり構えた感じが、世界観的にはシリアスなのにそう思わせない雰囲気を保ってるのが良かった。


そして、著作初めての女の子主人公! と言っても25歳ですがw


ひょんなことから、かつては鳳凰がいたとされるジント王国の伝統ある鳳騎兵隊の隊長となるも、それは全く有難い役職ではなく、その隊には癖のある人間たちしかいない。そして、部下はたったの4人。

名前は伝統あっても、ただの貧乏騎兵隊。
夕飯の支度にも主人公モートは値切って材料を仕入れ、隊を支え、自分より年上のおっさんにはおっかさんと呼ばれる始末。
個性豊かな癖がありすぎる部下たちに囲まれ、胃痛と頭痛に悩まされる……そんな主人公です。


しかし、モート意外の彼らを取り巻く空気はお気楽そのものだけど、話自体は世界創世から破滅の危機にも繋がる展開も含まれている。
その世界観の構築は著者他2作を見て折り紙つきと既に自分は思うほどなのですが、本当によく練られてるなぁと思う。たった1冊の話なのに世界観が広い。登場人物も多いほうだけど、一人ひとりキャラが立っていて読むのが全く苦にならない。


そんな世界観の中、世界の危機の切っ掛けは、世界の創造主をおやじとする二皇子、時の悪魔と呼ばれる闇皇子と鳳凰と呼ばれる火皇子のゲーム。
その世界創世に関わる所謂神のような存在の鳳凰が、幼い頃のモートの純粋で綺麗な願いに触れ、愛するという気持ちを得られたことが、これからの幾千の時を犠牲にしても得がたいものであり、自身の破滅に繋がっていたとしても幸せだと思うことに繋がってる描写がお約束のようだけど良いなと思いました。
あと、それに至る過程のゲームの内容に通じることなんだけど、鳳凰の恋心が闇皇子の呪いとは関係ないところで発生してるのにも萌えた。そんな鳳凰の変化に、最終的に愚痴愚痴と拗ねる闇皇子が何かツンデレ可愛かったです。


モートは隊の皆から好かれてるわけだけど、超にぶにぶです。幼馴染マロイかわいそうwww
恋愛描写は特にないけど、モートは彼女を追いかけて入隊した1歳下の幼馴染とのほほんとしたランティルギスカに好意を寄せられてるのは分かりすぎるほど分かります。


綺麗に終ってるので続きを読みたいとは思わないけれど、久しぶりに結構早く読み終えるほどには面白かったです。

今後も黒川先生の作品はチェックするだろうなと著作に触れて思いました。
今度はシリアスファンタジーで少女主人公とか見てみたいなぁなんて思う次第です。


最果ての少年―熱砂の巨兵〈1〉 (C・NOVELSファンタジア)最果ての少年―熱砂の巨兵〈1〉 (C・NOVELSファンタジア)
黒川 裕子 為重 英子

片翼の天馬 - 熱砂の巨兵2 (C・NOVELSファンタジア) 二人の護り手 - 熱砂の巨兵3 (C・NOVELSファンタジア) 暁の島へ - 熱砂の巨兵4 (C・NOVELSファンタジア) 金翅のファティオータ―四界物語〈1〉 (C・NOVELSファンタジア) 大陸の王―四界物語〈3〉 (C・NOVELSファンタジア)

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テーマ : ライトノベル    ジャンル : 小説・文学

[小説] グウィノール年代記 全3巻 著:縞田理理

“呪肉”の徴―グウィノール年代記〈1〉 (C・NOVELSファンタジア)妖姫ダルシベラ - グウィノール年代記2 (C・NOVELSファンタジア)魔城の乙女 - グウィノール年代記3 (C・NOVELSファンタジア)

呪肉というものが存在し、その存在を知られると畸端審問官に連れていかれる――。
腕にできた呪肉かもしれないものをどうにかやって隠そうとしていたメルが、それらを取り締まる畸端審問官から助けてくれたアラストリナを今度は助け返すために彼女の侍女になるというところから始まる、ヒロイニックファンタジー。

レビューも良さそうだし、作者さんもキャリアある人っぽく、とりあえず面白そうだったので読むことに。
ぶっちゃけ、3巻表紙で何かイケメンおるし、かっこよくね??とかって思って釣られた要素も無いとは言えないが、これが表紙詐欺で、表紙のイケメンはも一人の主役であるアラストリナの男装姿だったでござるw

1巻で、普通に設定というか世界観が凄く寝られていて、呪肉というのが何なのかというおどろおどろしい要素もありつつ、そして血なまぐささもあり面白かったんだけど、最終巻を読み終えた感想としては、敵役な位置づけのダルシベラのキャラが一番良かったと思ったかな。
この子も不憫すぎる生まれやなぁ……っと。

それにしても、メルのアラストリナへの盲目的なまでの忠誠心が凄い。頑張る女の子たちはかわゆいとです。


なんというか、凄く良い世界観だった割に、キャラづけが読み終わって見ると若干チープさがあるというか、昔のおとぎ話よろしく、特に恋愛要素あったわけでもないのに、結婚してめでたしめでたしで終わるし、キャラ達の物語としては一段落してはいるけれど、結局ラスボスは逃亡してて、それといった明確な勝敗というのもなし。ラストとして見れば、もやっと感の残るラストでした。

1、2巻は導入部分的なところもあり、不思議要素とかこれからどうなるんだって勢いで凄く楽しめたのになぁ。


何事にもカプ萌を求めがちな私は、メルとガウアーをにやにやと見守りつつ読み進めてたのもあるんだけど、上記でも言ったように、ガウアーの問題は特に解決する要素もなく、塗り薬で収まるんかいwwwって突っ込みどころある終着を見せたし、アラストリナと詩人の関係もさらっと終着を見せる。

なもんで、妙に盛り込まれてた2巻でのイーアイとソールというキャラも正直なところ必要だったのかって感じになった。ソールはアラストリナには自分があうみたいなこと言ってたくせに、3巻ラストでは鞍替えしてて、お前それなりの身分のある自分に釣り合う娘さんなら誰でもいいのかとただとてつもなく残念な男にorz
イーアイに関しても、メルの純粋な心根に惹かれた要素も勿論あるんだろうけど、何か低身長コンプレックスの男が小柄な女の子に惹かれてる感も大きかった。

3巻の粗筋見たときにラブ成分も入ってきて増量してるよ!みたいなこと書かれてたから期待してたんだけど、大したことなくて残念。作者比にしてみればってだけだったのかもしれんね。


しかし、何だかんだ言ってても、お話の内容としては半年かそこらの内容なので、練られた設定と世界観の割には、キャラが薄っぺらい感じがして、その世界観もぐぁっと広がる感じが少なく、何だか残念な感じでした。


ヒロイン二人のダブル主人公ってよりも、メルかアラストリナどっちかに絞っとけばとも思ってしまう。それが、中途半端な原因なのかもしれんがw

まぁ、タイトルが年代記というくくりだから、若干客観的にさらっと流されてるのもいいのかもしれんけど、その割には地の文がそこまで突き放した感じでもなかったのもあって、妙な乖離があるように思えた。

でも、やっぱり年代記という割には半年かそこらの話なので、タイトルが壮大感醸し出しすぎてる気がしないでもないです。


ミレニアムの翼 (1) ~320階の守護者と三人の家出人~ (ウィングス文庫)ミレニアムの翼 (1) ~320階の守護者と三人の家出人~ (ウィングス文庫)
縞田 理理 THORES 柴本

黎明の書 巻之壱 出会いと旅立ち (トクマ・ノベルズ) バチカン奇跡調査官    天使と悪魔のゲーム (角川ホラー文庫) 仮面教師SJ (4) (ウィングス文庫) 鬱金の暁闇 15 破妖の剣(6) (破妖の剣シリーズ) 金星特急 (7) (ウィングス文庫)

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テーマ : 感想    ジャンル : アニメ・コミック

[小説] 烙印の紋章 12 著:杉原 智則

「もしオルバが皇太子だか皇帝になるっていうんで、未来永劫、オルバとしての正体を明かすつもりがないなら」と前置きしてから、「いつかおれが爺さんになったとき、鉄仮面を家に隠しておくんだ。孫たちが遊びまわったときに、偶然それを見つける。『えっ、ひょっとしてお爺さんはあの鉄仮面の剣士オルバだったの?』って幼い目を輝かせながら聞かれたとき、おれは否定も肯定もしないのさ。そうやってほのめかす楽しみくらいは残しておいてくれよ」(p51)




烙印の紋章XII あかつきの空を竜は翔ける(下) (電撃文庫)烙印の紋章XII あかつきの空を竜は翔ける(下) (電撃文庫)
(2012/10/10)
杉原智則

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烙印の紋章、最終巻。

[感想] 烙印の紋章 1~9巻

感想を初めて書いてから、結局最終巻まで書かなかったな。
つまりは、10、11巻は自分にとって読了後、レビューを書いておこうと思うほどにはアドレナリンが出てなかったらしい。
ちなみに、10巻を読み終わった日数が9日、11巻を読み終わったのが約2ヶ月、12巻が22日。面白かったら寝る間も惜しんで読む私がこんだけだらだら読んでるってことからして、自分の中にそそるものがあまりなかったんだろう。この22日の間、ネット小説作品に浮気し、何作適当に読み終えたかww ちなみに、1~9巻までは、平均4日で読んでた模様。
9巻ラストでも、シークの件とかあって、オルバのうだうだ感がうぜぇって思ってたけど、ノートに書いてる10、11巻の感想見てみたら、オルバ格好よくないということが書いてあったw


そんでもって、最終巻を読んだ感想として思ったのは……というか、読みがながら思ってたんだけど、それなりに面白い作品ではあったけど、全体を通してみるとあまり完成度は高くないなぁってことでした。
勿論、裏には大人の事情とかあったりして、ここで締めなきゃいけなかったのかもしれませんが、10巻からのぐだぐだ感が個人的には微妙だったのもあります。もしかしたら、作者的にもう書けない感じで締めた気がしないでもないですけど……。

何というか、隣国との小競り合いを消化して終わったってーか……。
しかも、1巻から見て、1年程しか経っていないのに、オルバ西方までいったりとかなり動きまわってるwwww しかも、ラストから見ると、その後そんなに戦いもなかったっぽいことを考えたら、この1年間にどんだけ凝縮されてたんだよっていうwwww
ラノベにリアリティを求めるだけ無駄だけど、ビリーナバレとか恋愛方面もうまいこと組み込んで、時間経過がもうちょっと長くてもよかったんじゃないかって思わなくもない。数年の経過があれば、まだしもだけど、何か色々なこと起こりすぎってーか。何というか、戦闘人数とか見ても、世界規模がイマイチ把握できない部分もあり、他国との小競り合いだけだった感もあるんだよねorz
面白い世界観だった割には、飛行部隊とか竜部隊がラストで大活躍するって感じもなかったしな。


個人的には戦記物として、昨今のラノベにはない硬派な感じではありましたが、魔道関連がなかったらもっと面白かったのになぁっていうか、結局、そっちはぐだった挙句、とんづらこいたわけだしw


まぁ、11巻でビリーナにオルバ影武者バレきたわけだけど、その辺のビリーナの王族として葛藤とそれに対して彼女の気持ちが昇華してる感じは凄くよかったな。というか、私が待ちに待ってたのは、バレたあとの二人の様子なんですが、それはおもっきりスルーされ、読者の想像におまかせします的な形をとられてしまいましたorz

でも、恋愛面?に関しては、ホゥ・ランが何かちょっと頑張ってちゅーしてきたのでいいとします。


以前書いてた感想で、気になってた以下の未消化問題について。

・ダグというオルバ幼少時の喧嘩相手との再会。
・オルバがオーバリーに復讐した際に取り逃がした部下
・タウーリアでオルバが舞姫に頼んだ2本の笛。
・ホゥ・ランの出自。
・エンデの後継者問題、ガーベラとメフィウス問題。


結局、回収されなかったのは、ビリーナに用意したと思われる笛の行方とホゥ・ランの出自でした。
正直、思わせぶりだった、ダグとの再会も11巻でかなりおざなり程度でしかなかったしなぁ。まぁ、言ってしまった手前、一応回収しとかんといけんってことで入れただけなんかなー的なorz


そんでもって、シークに続き、一番上の台詞を言ったカインのささやかな夢も叶うことなく……。
そういや、ゴーウェンは今回全く出てこなかったなorz


何というか、面白かったけど、至るところに穴があって、広げまくった風呂敷をとりあえず畳みました感が拭えないです。本当に西方編はビリーナというヒロイン不在でもめっちゃ面白かったんだけどなぁ。ここまでは読み返したいとか思っても、正直9巻以降はさほど読み返したいエピソードもないんだよね。
シークやらの死がある割にはオルバが一皮剥けた感がなかったんだよね。9巻でシークが離脱して、うだうだした印象しかないw
というか、何かやたらと大物キャラが大勢出すぎな気がしないでもない。12巻読んでて、私の記憶定着力にめっちゃ問題があるのはしょうがないとして、誰だっけと思うキャラが沢山量産されすぎたわorz というか、女神伝呼んでた頃とか、1度読んだら殆ど記憶に残ってるし今でも思い出せるんだけど、若いときに比べ脳が劣化してんのも関係あるんかねぇ?

エスメナ辺りとかも適当に触れられて終わってしまったしorz



まぁ、でも終わり方の引きは格好よくてよかったと思う。

でも、うーん、色々感想とか見てると、オルバの心情的には決着ついてんだよね。それを思えば、この烙印の紋章という作品は、彼の生きる道を決めたということだけに着目すれば決着はついてんだよね。他がおざなりだったり、色々穴が多いように見えたとしてもw



個人的には、9巻まではマジで面白いと思ってた作品ですが、全巻読み通した感想としては、今はめちゃくちゃ面白いよ!と素直に他者にお勧めできる作品ではないかなぁって感じです。
でも、Amazonとかのレビューは普通にいいので、これは本当に私個人の感想でしかないです。しかし、やっぱり細かいとこが気になりまくる人には向かないかもしれないw


何というか、突き放した描写もあれば、結構密着した描写もあって、その適度な距離感が個人的には微妙だったかな。
戦闘シーンとか、ここまで詳しくなくていいよ……的なw まぁ、少年漫画とかもそうだし、戦闘シーンはこれくらいのがいいのかもしれんが、田中芳樹作品とか見てると、戦闘シーンあっても読んでてあきないし、自分はあんくらいの描写のが適度にあってるんだろうなぁって思いました。


まぁ、個人的には上記にも述べましたように、諸手を挙げてお勧めはしませんが、昨今だらだら続くライトノベル作品が多すぎて、いつの間にか打ち切りとか刊行されなくなる作品が多いことを考慮すると、12巻という巻数で一応きちんとラストまで終わってる作品も少なかったりするので、そういった意味では、ラノベを一シリーズ楽しみたいと思ってる方にはお勧め致しますw



烙印の紋章―たそがれの星に竜は吠える (電撃文庫)烙印の紋章―たそがれの星に竜は吠える (電撃文庫)
杉原 智則 3

烙印の紋章〈6〉いにしえの宮に竜はめざめる (電撃文庫 す 3-20) 烙印の紋章〈8〉竜は獅子を喰らいて転生す (電撃文庫) 烙印の紋章 9 征野に竜の慟哭吹きすさぶ (電撃文庫 す 3-23) 烙印の紋章 10 竜の雌伏を風は嘆いて (電撃文庫 す) 烙印の紋章〈2〉陰謀の都を竜は駆ける (電撃文庫)

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テーマ : ライトノベル    ジャンル : 小説・文学

[小説] 東雲侑子は全ての小説をあいしつづける 著:森橋ビンゴ

 あらぬ妄想をしてしまったせいで体の一部がカチカチになっている。こんな有様で東雲と歩くのは正直忍びない。
 盛った犬じゃあるまいし、自分でも何をやってるんだろうとは思うが、如何せん体が反応してしまうのだから仕方ない。

(東雲侑子は全ての小説をあいしつづける p186)


東雲侑子は全ての小説をあいしつづける (ファミ通文庫)東雲侑子は全ての小説をあいしつづける (ファミ通文庫)
(2012/05/30)
森橋ビンゴ

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あんなに楽しみにしてあ3巻だったのに、結局読むのに1ヶ月以上かかってしまった。
というか、好きな小説ラッシュ過ぎて、色々浮気しつつ、全体的に中途半端に手をつけたりしつつ、軽く読める少女向けラノベを早く消化してたのに問題があるんだけどw

まぁ、何が言いたいかってーと、期待してたより面白いと思えなかったかな。
2巻を読んでから多少時間が経ったこともあって、熱が冷めた部分もあると思うけれど、2巻までは、所持しとくぞーって思ったけど、3巻を読んで、もう読み返すこともないかなぁなんて思ったのも事実。

[感想] 東雲侑子は短編小説をあいしている (1巻)
[感想] 東雲侑子は恋愛小説をあいしはじめる (2巻)






若干辛口になるかもしれんが、以下3巻感想。



とりあえず、これだけは言わせて欲しい。


ちょ、おまっ、そこは……ヤっとけよ……男なら……!!!


これに尽きます。

私ね、正直、この辺めちゃくちゃ期待してたんだよ、3巻で。
というか、森橋ビンゴ先生ならやってくれるって信じてたのに……。pulpの3巻でそれなりにがっつりやってたように期待してたんだよ、私のこのえろマインドがっ!!!
英太、そこで勝手に納得して自己完結してんなよwwww 
なので、作品としては全3巻で綺麗に終わってはいると思うけど、個人的にはちょっと期待外れだった3巻でした。


あと、作者があとがきでも言ってますが、今巻は、落ち着いた3年目のカップルが、いちゃいちゃしてるだけで、波乱も何もないので、2巻までにあった、英太のもやもやした心情とかへたれさとか、心臓痛くなるようなきゅんきゅん具合は個人的には全くなかったというのが理由の一つでもある。

そして、ヒロインの東雲侑子が先で書くことになる恋愛話のネタがそこかしこに散りばめられてるわけだけど、なんというか、今まで(っていっても2巻までだけどw)この作品に登場した英太たちに関わった女の子や男の子のちょっとした恋話が盛りこまれてて、それはそれで、英太と東雲さんの安定感を醸し出してるけど、どうせなら、やっぱり二人の危うい状態とか読みたかったなぁって思った。東雲さん側に当て馬とかさー英太は悩んで悶々としてこそ魅了あったのにww ぶっちゃけ、脇役の恋愛話とかどうでもいいし、実際、この恋愛話といっても、東雲侑子シリーズでストーリー上、キーパーソンになったのって喜多川さんくらいだしさぁ。

各章(っていうのか?)の始まりに、のちに東雲侑子が書いた彼らの恋愛ネタを盛り込んだ恋愛話が断片的に挿入されてるわけだけど、なんてーのかなぁ、1、2巻で見た、東雲侑子の小説家としての魅力というか、面白味がないなぁって思った。勿論、それは作者が意図したことなんだろう。英太が自分と東雲侑子が付き合うことによって、小説家としての彼女の魅力が失われるのではということも作中で懸念している。
まぁ、英太自身はもうやばいくらいに東雲さんにでれでれだけどさww

所謂作中劇的な要素でしかないし、あとがきで作者がヒロインについて語っているように、英太と関わって恋愛を経験し、普通の女になる過程を描いていて、ライトノベルという枠組の中のヒロインではないとあるから、ある意味私が感じた今までのちょっとよくわからない東雲侑子の魅了が無くなっているなと思ったのは、作者の意図するところで、ある意味術中にはまってるんだろう。まぁ、あとがきで作者がヒロイン解説をじっくりしてるから、1巻、2巻と出てきた西園幽子の作品を経て、3巻の作品を生み出したという、英太と関わることよって、東雲侑子に生まれた変化というのも分かりやすく納得は出来たわけだけどね。

けれどさ、ファミ通文庫って、ライトノベルなんだよね。
読者もラノベ的な要素を求めて、作品を手にとる人が大半なのではないかなと思う。



うーん、というか、正直、英太ストーカーちっくで何か怖かったwwww
この人、下手したらヤンデレ化しそうだなって思ってしまったわ。2巻まではへたれはへたれなりに頑張ってて面白いって思ったけど、何か東雲さんにぞっこんすぎてちょっと怖いwwww

青春だなぁって思う要素のひとつに、彼女のために翻訳家を目指すっていうのも個人的には何だかなぁって要素。
彼らの関係が永遠に続くなんて保障はないし、西園幽子がこの先、作家として一生やっていけるかもわからない。ましてや英太自身、翻訳家というあやふやな職業につこうとしている。それで、大学卒業したら、結婚? 収入があんていしてるか定かでないのに、何か、夢見るのも大概にしろって思ってしまう、アラサー女子な私の思考はもう既に若者たりえないのでしょう。
綺麗な心はどこかに忘れてきたようです。
あと、英太の兄もだけど、文芸評論家の方で飯食うとか言ってるし、その彼女の有美さんは当然のように専業主婦コースな感じだし……。なんだかなぁ。現実見せろとまではいかんけど、現代舞台ならこの辺ほわほわしすぎて、個人的には若干萎え要素にしかならんのだよなぁ。青臭く、若いなぁ、青春だなぁって思う反面、逆に非現実要素のない世界観だからこそ、現実に引き戻される感じ。
少女漫画とか少年漫画のようにある程度ぶっ飛んでたら、ご都合でも気にならないんだけど、何故かこの東雲侑子シリーズは英太の心情やへたれ具合とか丁寧に書きまくってることもあって、現実世界のその辺のリアリティの乏しさが妙に際立って見えてしまったかなって感じ。多分、pulpのように変な地下組織的な絡みとかあるなら、ご都合展開なエンドでも簡単に流せたんだろうけど、まぁ、そんだけこの東雲侑子シリーズに自分の期待度が高かったってことだろう。


夢もへったくれもないこというと、そのまま会えない時間が積み重なって、二人は自然消滅的流れ……とかになりそうな。


でも、まぁ、私が上記で記した愚痴のような感想部分に目を瞑れば、作品としては全3巻で綺麗に纏まってるし、ラストもハッピーエンド。軽く楽しめる作品ではあると思います。


ただ、最初に述べたように、3巻を読んで、個人的にはもう読み直す必要はないかなぁって感じなのは事実です。


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[小説] 六花の勇者1、2 著:山形石雄


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GWの暇潰しに……と思って、1巻を購入し、続けて2巻も読んでみようと手をつけたわけですが、ようやく本日2巻を読了いたしまいた。
ミステリ融合ファンタジーです。

個人的な印象で言うと、既に決まってるボス戦に向かってパーティで向かっていってる様を俯瞰視点で見てる感じです。キャラ描写や会話は多いけれど、何となく舞台風景が想像しにくいと感じました。私の想像力が欠如してるのかどうかは何とも言えないところですが、小説を読んでるって感覚よりもゲームをしてる感覚に近いものを感じました。
キャラ設定な感じも、ゲームっぽい印象。ハンスとか狙ってね?って感じの猫キャラ。いや、猫さん、結構好きでしたがw

あと、これは完全な好みの問題ですが、表紙絵や扉絵等のカラーは綺麗だと思いますが、中のモノクロ絵は若干微妙だなぁって思いました。というか、イラストだけ見たら、ゴルドフ、女か男かわかりませんww
モーラもおばちゃん言われてる割には10代後半くらいにしか見えない。なので、表紙雰囲気はいいから、あまりキャライメージを定着させないで読む方いいなと思いました。挿絵仕様でモノクロ絵が入ってなかったのが、想像邪魔されることなかったので、若干の救いな気がしないでもない。


最初、1巻を読む前は、何となくなあらすじと表紙の雰囲気から、表紙の子が主人公で少年、勇者に選ばれて――みたいな話かと思ってたら、表紙の子、主人公どころか男ですらなかったwwww そして、女の子でヒロインです。

読みはじめて、主人公のキャラ的に俺TUEEEEEE系のうっぜぇ主人公かと思ったのですが、中盤以降彼には彼なりの信念や今の状態に至るまでのもろもろがありましたので、それなりに終盤では好感をいだけるようになりました。


簡単なあらすじを言うと、魔神が復活するとき、六花の紋章が身体に浮かぶ六花の勇者が誕生し、彼らは絶対に6人であるのに、何故か紋章を持った人間が7人いる。さて、偽物は誰だ!?的な話。
そして、2巻の時点で、7人目はわかってません。

1巻を読んでて、序盤の時点で主人公アドレッドが何故か狙われてるなーってプロローグだったのに、その理由や展開に至るのが本文のかなり後半部分。だから、序盤の話がどう繋がってんのかなぁって思いつつ読んでも結構後ろなもんだから、何となく序盤にネタバレされてそれに至るまでの過程を読んでる感じがした。
だけど、ナッシェタニアが1巻の時点での7人目であったり、それが解き明かされる過程は普通に面白いと思った。
フレミーというヒロインの存在も確定したし、この時点で結構キャラたちもそれなり面白いって思ったから2巻着手。
つか、チャモ、グロいよwwwww そして、うざいよwwww


2巻、序盤から今巻での最大のうわぁっぁぁぁって部分が盛大にネタバレwwwww
え、ハンス死亡wwwwww

とか思いつつ、本編ではモーラの置かれた状況やら苦悩やらを見せられつつ、やはし1巻同様序盤のネタバレに辿り着くのは殆どラスト付近。

モーラはというと、彼女の娘が人質に取られ、凶魔テグネウとの約束により期日までに六花の勇者を一人殺すかそれまでにテグネウを死に至らしめたらいいという状況。結果、テグネウの正体はあらまさかって感じでアドレッドが謎解きしたわけですが、モーラは娘のためにハンスに手をかけ死に至らしめる。
1巻ラスト、ナッシェタニアが去った後、六花の勇者として新たに仲間に加わったロロニアは鮮血の聖者であり、血液を操ることが出来る。彼女はモーラが六花の勇者を殺したときのために生き返らせるために訓練を施されており、結果ハンスは生き返る。
この時点で、テグネウの策略により、モーラ自身が7人目であると思わせられてたけれども、結局アドレッドの推理により、それもまた確証がないということに。結局、7人目の正体は分からぬままで2巻は終わる。


まぁ、ざっと言ったらこんな内容かなぁって感じなんだけど、とりあえず、2巻は1巻よりも吸着力はないなぁって思った。

勿論、お話自体は変わった感じで彼らが今後どうなるのかはとても気になるところだけど、読まなくても、完結してネタバレを箇条書きで読んだら正直満足できそうだなぁって思った。

今のところ、誰にもキャラ萌えとか共感する部分や世界観に対しての面白さってのは自分のストライクゾーンには入らなかったため、続きは読みそうにないなと言ったところ。


つか、フレミーでれるの早くねw?
何というか、言われ慣れてないことを言われまくってるから心動いただけな気がしないでもない。
まぁ、その辺細かいとこ求めるような作品ではないと思うけれど、なんちゃって少女小説愛好家(かと言って、恋愛方面ばかりだと文句言うわけだがw)としてはその辺の心の動きはないと面白くないなぁって思う。

モーラも彼女自身、色々事情があったにせよ、1巻での短絡思考や2巻最初の方でも決め付けるようにする行動に好感は持てない。あと、結局、テグネウがモーラに嘘をついたことにより、娘の病気(?)が解除されたのだとすれば、ハンス死に損www

というか、若いキャラが多いせいもあって、シリアスな割りには何となく軽い感じがしてしまう。まぁ、その辺は、作中でも今回は若い人間が多いと記述されてたと思うから、何かしらの理由があるのかもしれませんがね。


元々ミステリ作品が自分にあってないだけなのかもしれないけど、レビューのように絶賛されてるほどにめちゃくちゃ面白いとは思えなかったかなぁ。
何というか、設定は面白いと思うけど、これは完全な好みの問題として作品世界観には酔えなかったな。



やはり、私はサブメインくらいに男女の関わりがありつつ(完全恋愛的なのも登場人物によりけりですがw)、精神的な移ろいとかがしっかり描写されてるのがメインで、濃厚世界観な描写がある作品とかだと大好物だなぁって感じです。



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[小説] 毒吐姫と星の石 著:紅玉いづき

「言ってやりなよ。平和呆けした、この国のすべての人間に。呪われた王子に嫁いで来たのは、やっぱり呪われた姫君だった、ってね。呪われた国同士の結婚よ。見てればいい、あたしをこの国の妃にするなら、全部をめちゃくちゃにしてやるから。あたしの命ある限り、ヴィオンとこの国を、呪い続けてやる!!」 (p87)


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うーん、「ミミズクと夜の王」のタイトルは知っていて、その評価の高さは普通に知ってたけど、童話的印象もありスルーしてた。んで、同作者の同シリーズっぽい今作「毒吐姫と星の石」
煽りには、異形の王子と忌まれた姫の恋のおはなしとある。

ああ、こうゆう設定好きだ……と、前作には興味ないけど、こっちには興味を持ってた。

なんで、どうせならついでに、前作も読んで見るかと一緒に手に入れ、またまたどうせなら前作からきちんと読もう……と思ったんだけど、「ミミズクと夜の王」序盤で挫折。何か入り込めなかった。キャラが掴めなかった。なので、こちらから先に読んでみた。
個人的には「ミミズク~」に比べ、最初のインパクトから主人公は受け入れやすかった。



でも、とりあえず、個人的な結論を申し上げると……前作ありきだなぁと思いました。
それと、期待したよりも拍子抜けというか、レビューなどから得てたイメージに比べ、こんなものかという印象。
まぁ、あくまでも個人的な印象ですが。

主人公である毒吐姫エルザも、その生まれや生い立ちから、毒を吐くことで他人に虚勢をはってる感じが痛々しくも可愛いと思えた。でも、これただのツンデレじゃん?と二次元脳の私は思ってしまう。


恋のお話として捉えたら(というかそこが目的だったわけだけど)、エルザのクローディアスに対しての感情が動くのも何というか早すぎるし、そこまで関わりあったようにも思えないのに移ろってる感じがするのが、テンプレ的というかそんなもんかぁと思ったのと、毒吐きとして世に対して斜に構えたような彼女の心の移ろいがあっさりのように感じた。
また、王子という立場のクローディアスが彼が必要としたのは彼女ではなく、国のために妃となってくれる人物であるということが彼女にも分かっていることから、今後の二人の精神的な関わりで徐々に一歩ずつ関係を育んでいく感じとか見てみたいなぁと思った。

終盤でエルザはツンデレとして、既にクローディアスに対してデレ発動してるし、それをよくわかってない天然王子も可愛いには可愛いけど、初めて彼がエルザと対峙したときに言われた言葉を終盤のあのシーンに持ってきているのは中々良かった。
終わり方は普通に好きだったかな。

女として、姫としではなく自分を見てほしいと思うエルザの気持ちやただ国のために必要としている自分の妃を愛することを何の躊躇いも無く決めていたクローディアスが本当の意味で彼女を愛するようになる過程とかが見てみたかった。勿論、このお話は、彼らの始まりで話は終わるわけだし、少女小説でもないのにその辺を深く求めるもんでもないと思う。

p164で、クローディアスの妃を愛するという決心に対しての躊躇いの心が描かれているけれど、読み終わった今となってはエルザに対して既に心惹かれてきていたともとれるし、そんな彼女を尊重し、自分の元に縛り付けておいてもいいのかとも思う葛藤なのかなとも思った。
それは、エルザの失くした星石を見つけていたのに、彼女にすぐ渡さなかったのもその現われでなかったのかとも思う。
ただ、彼女がどんな存在でも愛することを決めていた彼にとっては些細なことなのかもしれないけど、彼と彼女のそれまでの関わりから、エルザ本人に対しての魅力ってあったのかな?とも若干思うけれど。素養のない口の悪い少女でしかないだろうし。
勿論、クローディアスの身体のこともあるし、前作で今の彼を彼たらしめたのかもしれない。
ただ、この作品単体で読むとこの聖人君子のようまクローディアスを疑問に思う。それは、エルザがいくら毒を吐いても動じない聖騎士夫妻にも言えることだけど。
クローディアス方面の描写が少ないから、前作を読んでない私にとって、彼に対しての明確なキャラクタリスティックといったようなものは正直あやふやで、掴みどころの無い印象を受けた。


また、王宮というところが舞台であるのに、主に対して気安い聖騎士とかいうのも正直なんだかなぁ……もしかしたらその辺は前作で描かれて、何かがが緩和した結果なのかもしれないけれど。

そして、国と国の話の輿入れ話から始まり、そこにエルザの意思はなく色んな人間に利用され翻弄されただけであるわけだけど、前作があることから、レッドアークという国が主軸に置かれるのもしょうがないことだと思うけど、政的な国同士の色々を巻き込んだ話と考えれば、占いに重きを置くというある種の宗教国家的な一面を持つ設定があるにも関わらず、それの中枢に関わる登場人物からなるヴィオンという国の魅力が全くなかったのが残念。あ、でもジョセフは良かったかな。だけど、彼のエルザに告げる言葉も結局はエルザ本人を思っての言葉ではないのかと思うと、ちょっと微妙かな。

なんというか、レッドアークの王子がヴィオンに援軍を送るという行為も、人を信じることの出来なかった毒吐きエルザが信じることが出来たという部分を描くための要素のひとつでしかないのではないかとも思えた。

だから、ヴィオンというエルザに対して決して優しくはなかったけれど、彼女が生まれ生きてきた国に関わる人々を想った彼女の心情変化が、クローディアスに関わることによって起こったものであったとしても若干唐突な気もし、最初の毒吐きエルザとして読者に与えられたイメージとインパクトに比べ、後半では正論を吐く彼女の持つ言葉の力が弱いように思えた。

まぁ、デレたなってだけな気もするけどw



多分、電撃文庫の作品としてではなく、児童書として見たらいい話だなぁと普通に思う部分もあったんじゃないかなぁと思う。
そりゃ、レーベルにとって多岐に渡るジャンル作品があるのはいいと思うけれど、何かもやっとする。それは、私がラノベ脳なだけかもしれないけれど……。

何となく、ただただ綺麗な心根の人間たちとあまり深みがない悪役というか主人公達に相対する存在、そういった登場人物からなる物語と思えば、昔読んだ「楽園のとなり」を思い出した。
やっぱり悪役なら悪役らしくその人間の信念や魅力がないと、ただ一方が無双なだけのように思えて、正義感だけで成り立ってるように思うんだよな。

勿論、この作品がそんなところに重きを置いてるとも思えないんだけどね、ただただ童話のような優しい世界だと思うし。

いい話だなぁとは思うけれど、あまり個人的にはがつんと来る話ではなかったかな。
前作の「ミミズク~」を読んでいれば、また印象も違うのかもしれないけど、単巻作品ならそれ単体でこうゆう風に思ってしまうのはちょっとなと思う。

レビューかなんかで、前作の話がおとぎ話となった世界みたいなのを見たから、だいぶ時間がたっているのかと思えば、前作の主人公出てくるしwww 生ける伝説的な? きっと、凄い可愛い本質的な美しさを持つ主人公なんだろう。読んでないからわからんが。


童話的な話と思えば、これ1冊で綺麗に完結してるとは思うけれど、もうちょい掘り下げがあって、エルザやクローディアスのことなど深く読みたかった。前後編的な感じで、クローディアスやレッドアークの面々に関わることによって、エルザの内面がどう移ろうのかもっとしっかり読みたかった。

なので、ちょっと、個人的には物足りなかったかな。



あ、あと最後に。
エルザの年齢が全く出てないから、脳内設定が如何ともしがたくて、あまり入り込めなかった部分もあった。12-15歳くらいのイメージではあるけど。それ以上の年齢だと、ぎゃんぎゃん喚く様がただ子供っぽい感じもするし。


うん、機会があれば前作「ミミズクと夜の王」読んでみようと思います。


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[小説] 東雲侑子は恋愛小説をあいしはじめる 著:森橋ビンゴ

 不安だった。
 何となく、このまま何もかもが終わりに向かって収束してしまうような、そんな気がした。有美さんが全くうちに顔を出さなくなってしまったように、俺と東雲の関係も途絶えていってしまうんじゃないかと。
 ぼんやりと自分の手を眺めて、もう長い事、手さえ繋いでいないと気づく。
 それをする事が躊躇われる程度には、やはり、俺達の関係はどこか危うくなっているのだ。拒まれる事が、怖くなってきている。一度でも拒まれたら、俺はたぶん、もう東雲に対して何もできなくなってしまうだろう。

  (東雲侑子は恋愛小説をあいしはじめる p96-97)


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東雲侑子シリーズ(?)の第二弾!! 前作が凄く良かったため、読んだ日に本屋に直行し、2巻を購入。そして今日読了いたしました。
[小説] 東雲侑子は短編小説をあいしている 著:森橋ビンゴ


もうね、読んでる間中、言葉のひとつひとつにどきどきして読み終えるまで非常に疲れました…… 自分が素敵だと思う作品を読んだときに起こる悪癖が出ました。一字一字舐めるように読んでしまうため、読みやすい作品なのに、何故か凄く読むのに時間がかかってしまったw

途中、心臓痛かった……。まさか、ここまで恋愛主軸のラノベでほろりとこさせられるなんて思わなかった。


まぁ、一言で言ってしまえば、とても良かったです。
最高でした。
終わり方というか主人公のラストの考え方にも非常に気持ちのいいものを感じた。

純粋な普通の人の恋愛小説として見れば、もしかしたら私が今まで読んだライノノベルの中で、一番むずむずとしたもどかしさを感じつつ、純粋な青春恋愛の描写に萌え転がった作品かもしれん。



以下、ネタバレ含みつつ感想。
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[小説] 東雲侑子は短編小説をあいしている 著:森橋ビンゴ

 東雲は何も言わず俺についてくる。
 相変わらず、東雲の手の感触は柔らかかった。
 俺の苛立ちは、不思議と治まっていた。それで俺は、何となく、苛立っていた理由を悟った。
 多分俺は、もう少し東雲と手を繋いでいたかったのだ。
 それを悟られぬよう少し歩調を速めると、東雲も何も言わずそれに合わせてくれた。
 
  (東雲侑子は短編小説をあいしている p157)


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(2011/09/30)
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先日、ネットサーフィン中にたまたま知った作品。
何となく、気になってみれば、森橋ビンゴの作品ではないか! この作者で普通の恋愛物、これは手をつけるのに躊躇いは全く無かった。
だって、「三月、七日。」[小説] 三月、七日。 著:森橋ビンゴ)で、凄い衝撃というかとてつもない読了感を与えてくれた作者だからな。これは、近親物だから、恋愛に対してどうしても障害が出てくるから、読了感的には良くも悪くも煮えきらない感じでした。というか、当時の衝撃が記事の長さから伺えるのが笑えるなw つか、読んでからもう5年か……。時間が経つのは残酷だねorz

まぁ、そんな森橋氏の作品だとわかった上に、普通の高校生の男女の恋愛作品と聞いて、読まずにいられるか!ってことです。

読み終わった現在、どうしてこれを発売当時から知らなかったんだよ自分orzって気分です。
そう思ってしまうほどに、普通に面白かったです。




とりあえず、感想。



何というかなぁ、いいよね、やっぱり一人称が一貫して貫かれてるの。
最近の少女小説とか、普通に一人称な地の文なのに他社の視点がいきなり入ってきて、あれもこれもって欲張り感に萌えつつもかなりの萎え要素にもなるわけで。


何事にも無気力、無趣味な主人公三並英太が、校則による縛りのため、一番楽そうな図書委員として活動する最中、クラスメイトの東雲侑子のもうひとつの側面を知ることになったのを切欠に彼女との関わりが増え、次第に彼女に惹かれていく話なだけと言えばそれだけなんだし、特に大きな事件性とかないんだけど、日々淡々と過ごしていた主人公が、冷静な面を持ちながらも熱さの混じった感情持って東雲に接している描写が何とも言えず、私にとっては涎モノ。

そして、昨今のラノベには中々お目にかかれないようなネガティブ思考の持ち主。兄に対してコンプレックスの塊。
一歩間違えれば、ヤンデレ要素も併発しそうな危うさがまた何とも言えません。


主人公がそういった感じになった理由のひとつに、兄景介とその彼女有美の存在もあるんだろうね。
そして、幼心ながらに主人公は有美が好きだったわけで、現実を知って、兄らに対しての複雑な感情を持ってたわけだけど、それが無自覚ながらも東雲に惹かれていき、過去の恋を昇華させていってる事実だけを述べたような描写がまた何とも言えない。
だからこそ、その気持ちを自覚したとき、彼女と自分の現在の微妙な関係に対して、彼女の本意が見えず、でも期待する心がありつつも彼女にとって自分は「取材」のための存在以外の何者でもないと考えたりする悶々感がたまらんかった。


東雲さんの本意は、明確に語られてない以上、好意的なものであることは間違いなくても、主人公視点でお話が進行する手前ちょっと不確かな部分はある。こうゆうのが一人称のもどかしいところだねw でも、またそれが心地よいという。

あまり感情を露にしない東雲だからこそ、その感情がダイレクトに彼女の書く作品に反映されてもいるんだろうなと思う。




何か、久しぶりに甘酸っぱい気持ちというか、良い読了感の作品を読んだって感じだ。
凄い、しっとりとした感じのいい気分です。「三月、七日。」を読んだときは、どっしりした気分になりましたから。三月の気持ちが重くて重くて……。

主人公がいかに悩もうとネガティブ発動させようと、こちらをうちのめすようなBADEND落ちは想像出来ない点もいいと思います。

正直、私は綺麗なだけの描写がある癒し系の話は好きじゃないというか、途中で難癖をつけたくなるわけだけど、主人公がどれだけ暗い思考に陥ろうがラスト良ければすべて良いんだよって感じです。



うん、東雲さん可愛いね!!!
彼女の好きな作品を読んでみたいなと思ってしまった。確か、私、文学少女の1巻読んだときも似たようなこと思った気がするけどwww
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ラブホのくだりは、主人公にとても同情します。あれは、しょうがない。東雲さんが可愛すぎるのが悪い!

その流れだけど、東雲さんがどうして大人っぽい服を所望したのかはわからないけど、その辺りは今後何かしら触れられて解消するんだろうか?
作中で主人公が触れたように、東雲が主人公の有美に対しての想いを感づいて、無意識に自分を見て欲しいなんて思って、有美みたいになりたいと思った結果なんかね?
ま、それが原因となり、主人公は東雲の気持ちを兄へのものと捉え絶望するわけですがww

この主人公は、精神的に打ちひしがれてるほうが読んでて面白い気がしないでもないwww





とりあえず、続刊を買って来たので早速読むことにする。


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▼韓国ドラマ「太陽を抱く月」の原作、上下巻。お互いの顔も知らないまま終わった幼い恋。しかしそこには外戚が関わり、父王が隠蔽した恐ろしい事件が隠れていて――。8年の時を経て、再び動き出す【太陽】と【月】の恋物語。
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奎章閣閣臣たちの日々 (上)奎章閣閣臣たちの日々 (下)




「烙印の紋章」と世界観を同じくする作品。人質として敵国で過ごしたアトールの第二公子レオ・アッティールが、どうして後世悪名高き英雄『首狩り公』と呼ばれるようになったのか――? 重厚な世界観はもちろん折り紙つき。ライトノベルを読む楽しさ数年ぶりに思い出させてくれた胸熱な戦記物。
[感想] レオ・アッティール伝Ⅰ 首なし公の肖像
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▼WW2という世界を背景に生きる少女(少年?)たち。正直欲張りすぎだろ!ってくらい萌え要素の詰め込みを感じるも不思議と破綻せずに読ませる魅力に溢れるている。6年の歳月を経て講談社文庫で新装復刊、2015年4月現在3巻まで刊行中。全4巻完結予定。
[感想] カーリー1~2巻
カーリー <1.黄金の尖塔の国とあひると小公女> (講談社文庫)カーリー <2.二十一発の祝砲とプリンセスの休日> (講談社文庫)



▼TL小説。騙されたと思って読んで見ろ!
◆ただの男女として出会った二人が少しずつお互いを知り、そして――(火崎勇著「恋と泥棒の仕方は覚えます」) ◆わずかな気持ちのすれ違いから誤解が生じてしまう。王道の話運びの中、一人称の心情描写がぐいぐいくる。(火崎勇著「あなたの手を取るその前に」) ◆復讐のため陵辱され愛人関係を強いられたその先、過去の真実とは――?(藤波ちなこ著「初恋の爪痕」) ◆互いに心と身体に傷を持つ姫と騎士、二人の出会い。姫を救うため騎士のとった行動とは?(藤波ちなこ著「最愛の花」

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恋と泥棒の仕方は覚えます~姫君と黒の貴公子~ (ジュリエット文庫)あなたの手を取るその前に (ガブリエラ文庫)
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▼この言葉に出来ない臨場感はなんなんだろう。無駄なページが、コマがひとつも無い。漫画としての見せ方がとにかく半端ない。2015年4月現在、13巻まで刊行中。→ 1巻感想
ましろのおと(1) (講談社コミックス月刊マガジン)ましろのおと(13) (講談社コミックス月刊マガジン)



▼竜×人間のもどかしい恋物語。独自の世界観と取捨選択され凝縮された内容が魅力的。恋愛だけでは語れない少女小説。2015年4月現在、6巻まで刊行中。
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▼主人公は、社会人女装お母さん(♂)! 定期的に読みたくなっては、腹がよじれるほど笑わせてくれる上に、中にはほろりと来るエピソードも有。女装お母さん真琴と子供の崇、そして真琴の恋人、菜摘が織り成すコメディ作品。全10巻。→ 最終巻感想
ニコイチ(1) (ヤングガンガンコミックス)ニコイチ(10)(完) (ヤングガンガンコミックス)

◆同作者による、義姉弟モノの恋愛作品、ライアー×ライアー。2015年4月現在6巻まで刊行中。
ライアー×ライアー(1)ライアー×ライアー(6) (KC デザート)



▼罪について描かれた三作が収録された作品集。個人的には冬霞が一番好き。少女漫画的には半夏生。→ 感想




▼「花」に愛しい人を奪われ、癒えない傷を胸に、主人公は「花」と戦うことを決意する。主人公とヒロインの距離感が絶妙。世界観もファンタジックで幻想的。続きが読みたくて堪らない作品の一つ。
[感想] 花狩のロゼ 歌姫は薔薇を殺す
花狩のロゼ 歌姫は薔薇を殺す (B's-LOG文庫)



▼ごく普通の中学生として過ごしていた主人公の日常が変わっていく。限られた世界の中で、日常を隣り合わせに死闘が繰り広げられる。先の見えない不安の中に面白さが混在し、今後の展開が全く読めない。2014年1月現在、一学期編完結、4巻まで刊行中。2013年12月よりstudio ET CETERAで5巻分を無料公開中。
[感想] ほたるの群れ1~2巻
[感想] ほたるの群れ3巻
[感想] ほたるの群れ4巻
ほたるの群れ〈1〉第一話・集(すだく) (幻冬舎文庫)ほたるの群れ2 第二話 糾 (幻冬舎文庫)ほたるの群れ 第三話 阿(おもねる) (幻冬舎文庫)ほたるの群れ 第四話 瞬(まじろぐ) (幻冬舎文庫)




▼青春恋愛小説。主人公の達観したような淡々とした視点の中、様々な感情が混ざり、ある種の熱さを伴ってヒロインに接している描写がたまらない。全3巻。
[感想] 東雲侑子は短編小説をあいしている
[感想] 東雲侑子は恋愛小説をあいしはじめる
[感想] 東雲侑子は全ての小説をあいしつづける
東雲侑子は短編小説をあいしている (ファミ通文庫)東雲侑子は全ての小説をあいしつづける (ファミ通文庫)



▼最近のライトノベル界では中々珍しいガチ戦記物。しかし、ライトノベルとしてニヤっと出来るキャラ具合もちゃんと盛り込まれてる感じが堪らない。全12巻。
[感想] 烙印の紋章 1~9巻
[感想] 烙印の紋章 12巻
烙印の紋章―たそがれの星に竜は吠える (電撃文庫)烙印の紋章XII あかつきの空を竜は翔ける(下) (電撃文庫)



▼とにかく大好きな少女漫画「こどものおもちゃ」の紗南ちゃんと羽山のその後を読むことが出来るHoneyBitter番外編。これの前編が出たときは、雑誌で何度も何度も読んでは、次号が出るまでの間、こどちゃも何度も読み直しました。もう、最高です!→感想
Deep Clear 「Honey Bitter」×「こどものおもちゃ」特別番外編 (愛蔵版コミックス)


▼某社倫理規定に抵触し出版停止となった、唐辺葉介氏のあの問題作が、ついに始動。→ 感想
暗い部屋



▼軍人幼馴染目的だったが、成金と庭師にやられた。えろもシナリオも満足保証!! 特に成金BAD「後悔」は涙腺刺激された。→ 感想




「蝶の毒 華の鎖」のFD「蝶の毒 華の鎖 ~幻想夜話~」。ハッピーエンド後のアフターストーリーのみならず、本編バッドエンド周りも補完されてるとのこと……三郎EDないかなぁ……正直、誰得だが、BADだとあってもいいと思ってしまう。




▼「黒と金の開かない鍵。」(→感想1感想2)を処女作にもつlittle cheeseの新作「トリック オア アリス」
黒と金の開かない鍵。トリック・オア・アリス



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波

Author:波
脳内はいつもピンク色。
妄想とかレビューもどきの感想とか、勝手気ままに綴ってます。ネタバレ含みまくりです。胸熱な勢いで更新したくなる作品に出会ってない気がする今日この頃。
ブログを更新するほどの熱い想いを持てなかった読了本の感想は、読書メーターにて。
拍手レスページ(2011.08~)

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