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[小説] 花咲く丘の小さな貴婦人 全5巻 著:谷瑞恵

「好きな女を前にしたら、おまえだってそんなに冷静でいられないだろ? ふざけて触れただけで、やわらかくて細くて驚く。自分だけのものにしたいと思う。家柄なんて顔にも髪の毛にもどこにもくっついてない。あいつは屈託なく笑いかけてくるし、もっと近づけば手に入れられる、それしか考えられなくなる」
(p153 花咲く丘の小さな貴婦人 3巻 それは青いすみれの季節)


花咲く丘の小さな貴婦人 寄宿学校と迷子の羊 (花咲く丘の小さな貴婦人シリーズ) (コバルト文庫)花咲く丘の小さな貴婦人 林檎と花火とカエルの紳士 (花咲く丘の小さな貴婦人シリーズ) (コバルト文庫)花咲く丘の小さな貴婦人 それは青いすみれの季節 (花咲く丘の小さな貴婦人シリーズ) (コバルト文庫)花咲く丘の小さな貴婦人 荒野へ、心に花束を抱いて-前編- (花咲く丘の小さな貴婦人シリーズ) (コバルト文庫)花咲く丘の小さな貴婦人 荒野へ、心に花束を抱いて-後編- (花咲く丘の小さな貴婦人シリーズ) (コバルト文庫)

花咲く丘の小さな貴婦人 寄宿学校と迷子の羊
花咲く丘の小さな貴婦人 林檎と花火とカエルの紳士
花咲く丘の小さな貴婦人 それは青いすみれの季節
花咲く丘の小さな貴婦人 荒野へ、心に花束を抱いて <前編><後編>



上記、全5巻。
約1週間で一気に読了……

少女小説で全巻一気読みは久しぶりな気がします。
結構、一気に1冊読了とかはあるけど、ラストまで続かないんだよね。どっかで、イラツボつつかれてしまう。
そして、大概、ツンツンヒーローがヒロインにデレた段階でどうでもよくなるwww 
少女漫画でもそうですが、思いが通じ合った後がうまい具合でないと、読んでてどうでもよくなります。


このシリーズは、全5巻だというのも手をつけやすいし、基本的にびっくりな展開というか作品世界観に影響を及ぼすようなどきどき要素や展開はなく、英国を舞台とした身分差なども含まれた恋愛話なので、するするっと読めました。時間の流れもさらさらーって感じで、無駄な部分ないのも結構良かったかな。というか、4、5巻で時間進みすぎってだけかもしれんがwww

個人的には、英国マザーグース物語も、似た感じに軽く読める恋愛小説です。
どハマリすることはないけど、軽くラブ要素の入った小説をさささーっと読むって感じで何気に気にいってますw
[感想] 英国マザーグース物語 婚約は事件の幕開け!
[感想] 英国マザーグース物語 新聞広告には罠がある!?




以下、ネタバレがんがんで感想。


3巻までは、イギリス人と日本人の両親を持つ主人公エリカの学校での友情や恋のお話で終わるけれど、4、5巻は学校を卒業したあとの話がメイン。

1、2巻では、文章を読んでる読書的には、ジェラルドの気持ちなんてお約束要素ではあるけれど、本人的には確定した気持ちを持っていないのに、3巻を読み始めて、既に自覚して頑張ってるってあって何かびびったw
そして、資産はあるけど中流階級のジェラルドと上流階級に位置するエリカ……二人は将来のために苦難の道を歩く決意はするけれど……


4巻でジェラルドんとこの会社、投資に失敗破産して一族離散wwww


そのとき彼は、エリカと離れアメリカで暮らしてたわけだけど、その後3年間全くの音沙汰なしというwww
いやぁ、3巻読んでたときは、お互いうまい具合に融合していく感じかと思ったら、まさかのジェラルド全てを失うというwww
まぁ、少女小説のヒーローとしてみれば、親の力をそのまま使った成金よりは、自分が一から手にしたものを持った男の方がすげーとはなりますがw

そんな長い間連絡がなくても、エリカは一途にジェラルドとの約束を守り、彼の帰りを待ち続けてるわけだけど、ジェラルドはジェラルドで彼女に見合う地位を手に入れるまで帰れないとかでうだうだうだ……
まぁ、その辺は、ストーリー的には時間経過的にさささっと描写されてたので、ストレスフリーでした。



そして、ジェラルドは彼女の前に姿を現すのですが……
ただ、一つ突っ込みどころを言わせてください。

明らかに、文内描写から、たったの半年~1年の間に、ジェラルドは人が諦め手放した油田を買い、石油にヒットし、事業に成功してるらしいwwww

ちょ、まさに、アメリカンドリーム、ワンチャン狙い過ぎだろwww

当時の歴史的背景の情勢などは無学な私にはよくわかりませんが、そんなにアメリカは夢見る大地だったのでしょうか?
しかし、金鉱情報に騙され、その日暮らしのような生活してた男が、どうやって資金をかき集めて油田を買ったんだろうか? それまで、それなりに儲けてたのかもしれませんが…… その辺の描写が何かあいまいすぎなのと、ここだけ時間経過がたったこんだけの期間!?って感じで、ぽかーんってなりました。

ああ、あれか、パチンコで人が回しまくったハマリ台を、ハイエナしたら1回転目確変大当たりをゲットした感じかねw? 比べる規模が糞過ぎますが、そんな感じの幸運?


しかも、その少し前はエジプトにいたらしいし、それから船旅でアメリカに帰ったとして、色々やってたったそれだけの期間でここまで成りあがれるもんなんだろうか?


そして、再会しても、お互い噂に惑わされ勝手に傷つき、お互い素直になれず、すれ違いまくる、すれ違いまくるwww
いいねーすれ違い。でも、5巻中盤で、流石にちょっといらいらしてきたよw
エリカの気持ちを尊重するだけでなく、お前、自分の気持ちちゃんと告げろよw
学生時代はあんなににぶにぶエリカに押せ押せ状態だったのに、時が経って変な男のプライドを持ってしまったのか、必要な言葉と行動をとるのは後手後手に、これでもかってほどにすれ違いまくる。

でも、もうちょいジェラルド視点の描写があればよかったのになーって思う。まぁ、充分っちゃ充分だけど……
エリカに再会したときに、エリカの見た目描写的に何か思ったとか無かったんだろうか……その辺、気になり申しました。


とりあえず、読み終わったけど、正直、何か中途半端な印象。
終わり方としては普通にハッピーエンドなんだけど、何か、予定してたエピソードを全部詰め込みましたよーって感じ。もうちょい、どうにかならんかったんだろうか?

特に、エピソードだけ見れば、イザベラとスライマーンの関係とユージーンの話は良かったと思うけど、このエピソードが無くても、エリカとジェラルドの話としては特に影響を受けてないし、必要あったんだろうか?って思えてしまう。結局、ユージーンに関しても、結局中途半端なままだし……でも、ドロシーのエピソードは良かったかな。主人公エリカに直接関連して動いてた話だからすんなり読めた。
勿論、スライマーンの話も、ジェラルドがエジプトで倒れたときに助けてくれた人という位置づけはあるんだけど……うーん。

あと、ロジャーに関して……
うん……、何でエリカ、間に合わなかったんだろうね……。まぁ、人生なんてそんなもんなんだろうけど。
でも、下手に恋愛参戦でエリカが心動いたりとかがなくて、3巻ですっぱり友人関係として成り立ってたのが良い感じだなぁって思いました。
彼の書いた本が今後もエリカの守りたい土地とずっと繋がってるのは何かいいなぁって思いました。


それと、ヴィクターさんについて。
しょぼい当て馬でしたね、この人。当て馬ってのはヒーローと同じくらい魅力がないとなぁ……彼とエリカが知り合って、恋愛ではないけど共有した3年という年月の間の具体的な話とまで言わないけど、あんなラストにいきなりでなくて、ジェラルド帰ってくる前からエリカに本気になって、もっともっと、エリカとジェラルドの間を引っ掻き回してくれてたら良かったのにwww
最後にいきなりあんなオチのような登場と退場で、凄く哀れになりましたwww


それと、ラスト的には、ハッピーエンドなんだけど、気になる要素は放置されたままなのが微妙でした。
エリカが自分の力で守りたいと願い、先祖から父から受け継いだデイムズ・ムーアの土地を独自で潤していくという考え。この時代には珍しい、自分の考え持った“新しい女性”として描かれてるのは凄く良かったんだけど、それらの地元事業がその後どうなったかについても触れられてたら良かったのになぁって思う。
エピローグ的にでも、ジェラルドと歩んだ先にある未来が多少なりとも語られてたら、読了感がもっと満足いったものだったんだろうなぁって、その辺が残念。

また、イザベラのお腹の中にいる、混血児や彼女が今後どう歩むか……まぁ、医者になるんだろうけど、やっぱり見た目明らかに混血なその子を産んで、ユージーンは彼女を好きだと援助するけど、結局のところその辺どうするのか……、とりあえず現状いいからいいじゃん!みたいに流されてる感じがした……orz


うん、色んな所の感想を見て知ってたとはいえ、ちょっともうちょい彼らの今後歩んだ道があれば本当に満足だったんだろうなぁって思いました。

本当に色んな漫画や小説でもそうなんだけど、本編から暫く後の情景が語られてるか語られてないかで、読了感やその作品に対する読者の気分的な締めが全然違うな、今回思いましたww


ドラゴンボールだって、幽遊白書だって、スラムダンクだって、るろうに剣心だって、時間経過は違えども、ラストエピソードとして、本編から多少時間経過した後のことが描写されてるんだよね。


ああ、そうか、今更だけど、東雲さんシリーズの満足度が低かったのはこのせいか……
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まぁ、そういったオチが必要なんだって思います。


そして、私の中の神ゲー、LUNAR SSSのドラマCDだって、ラスボス後、主人公とヒロインはそのまま生まれ育った村に帰るけれど、多少の時間経過があったのか、主人公がヒロインに指輪を渡すネタがある。
まぁ、大概、ゲームはそういったラスボス後の日常オチが用意されてるけど……うん、でも、TORはありえねぇよorz
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まぁ、そんなこんなで、読みやすいし、恋愛的にはハッピーエンドだしその点は普通に安心して読めるけど、ラスト的読んだ~って良い読了感に浸れるような満足感のある作品じゃなかったなって感じでした。

というか、ラストの一文で、何か一瞬にして現実に戻った。

エリカだけの故郷だったここが、彼のふるさとにもなるのだと思いながら、ふたり肩を寄せ合い、いつまでも眺めていた。(p202)


何ともまぁ、突っ込みどころがあるというか、人が沢山住んでるんだし、万人の故郷だろうし、元々ジェラルドはエリカより前からここが地元なわけで……

気持ち的な問題なのかw?




あと、魔女の結婚シリーズ伯爵と妖精シリーズもタイトルだけは知ってたんだけど、今回この谷瑞恵先生の作品は初めて読みました。
何となく、校正の人がちゃんと仕事してないのかわからんけど、接続詞とてにをはが気になる部分があって、若干地の文が読みにくいなぁって感じました。
結構、「~けれど」ってのが地の文に多くて、何か口語的で不思議な感じがしました。まぁ、普通に読みやすくはあったから、こんだけ一気読み出来てるんではあるけれどw

とりあえず、今回読んでみて、伯爵と妖精は読まなくていいかなーって感じだ。
魔女の結婚シリーズは若干気にならなくもないけどねw

花咲く丘の小さな貴婦人 寄宿学校と迷子の羊 (花咲く丘の小さな貴婦人シリーズ) (コバルト文庫)花咲く丘の小さな貴婦人 寄宿学校と迷子の羊 (花咲く丘の小さな貴婦人シリーズ) (コバルト文庫)
谷 瑞恵 桃川 春日子

英国マザーグース物語 花咲けるきみと永久の歌 (英国マザーグース物語シリーズ) (コバルト文庫) 伯爵と妖精 白い丘に赤い月満ちて (伯爵と妖精シリーズ) (コバルト文庫) 英国マザーグース物語 聖夜に捧ぐ鎮魂歌 (英国マザーグース物語シリーズ) (コバルト文庫) 魔女の結婚 (魔女の結婚シリーズ) (コバルト文庫) 六蓮国物語  地下宮の太子 (角川ビーンズ文庫)

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