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[小説] カーリー1、2 著:高殿円

 ねえ、カーリー。
 もしも、この先世界が変わって、インドが英国でなくなり、あるいは、英国とインドが敵同士になってしまっても、わたしたちは、けっしてそうはならないでいましょう。
 これからどんなに辛いことが起こっても、たとえ人が戦争をおこして、その土地から人を追い出しても、人間の居場所はなくなったりしない。
なぜなら、人は最後まで人の心の中に住んでいられる。

 心とは、人が血を流さずに手に入れられる、たったひとつの領土なのだから。

(カーリー <1.黄金の尖塔の国とあひると小公女> p321)



カーリー <1.黄金の尖塔の国とあひると小公女> (講談社文庫)カーリー <1.黄金の尖塔の国とあひると小公女> (講談社文庫)
(2012/10/16)
高殿 円

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カーリー <2.二十一発の祝砲とプリンセスの休日> (講談社文庫)カーリー <2.二十一発の祝砲とプリンセスの休日> (講談社文庫)
(2013/03/15)
高殿 円

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ファミ通文庫から2006年4月に刊行したカーリーが、講談社文庫から新装復刊!!!!

って、言っても、私はカーリーのファンでもなんでもなく、たまたま本屋で見て、作者あとがき読んで、名劇的な小公女セーラとか王子様とか恋とかいうワードにぐぐっときまして、レビューを見たところ、おおっ、男の娘いるのか!なんて思ったのが読む切欠となりました。

カーリーの表紙自体は見覚えあるような無いような記憶があって、百合物ならいいやとスルーしてても不思議じゃないのですが、作者があとがきで触れてるように、確かにこれをファミ通文庫でよくやったわ……ってか、少年向で明らかに少女向作品を出したわけだから、確かに売上げには繋がらなかったのかもしれない。けれど、続きはまだかと言うファンも多かったらしく、約6年が経って、こういった形で新装されたってのはそれだけ魅力的な作品であったということでもあるんだろう、そして実際に読んでみて、それは私の中で確信に変わったと言ってもいい。

ぶっちゃけ、寄稿されてた同人を読んで、高殿先生の作品は作品世界の整合性とか突っ込みどころありそうなイメージを持っており食わず嫌いをしてました。プリセンスハーツとか気になるの作品はあるのだけれど、某所って細部まで気にするなら合わないと言われたこともあり……読むことはないかなぁなんて思ってました。


そんな私が、ツボに入りまくったこの『カーリー』という作品。
中古で購入したら、これは新品お布施してやるって思って、ネット通販で買ったら初版だけど、何故か重版帯になってたのが気に食わなくて、地元の書店で初版+初版帯のが平積みされてるの思い出したから、新品2冊買いしてしまうくらいに馬鹿なことするくらい久しぶりにツボに入った。

何というかなぁ、小学校とか中学校の頃に読んでたら、もっと歴史の勉強に身が入ってたかななんて思います。


これ書くの凄いなって思います。参考資料とか絶対少ないだろ、作者マジで凄い。
膨大な歴史的背景も伺えるってのに、軽く読める読み物に仕上がってる上に、でもWW2という戦争の空気も匂わせている。
WW2前夜という世界情勢を背景に、インドという地での少女たちの寄宿舎学校のお話。
そんな中に男の娘に扮した王子様であるカーリーがいて、主人公であるシャーロットを見守っている……という。
暗くなりそうな世界情勢下なのに、そこで生きる少女たちはひたすら明るい。でも、世界の波には逆らえなかったり……。

正直なところ、萌え要素をここまで詰め込むんかい!?ってほど欲張ってるのに不思議と破綻してないのが何か凄い作品だと思います。
何か、女子寄宿舎学校ということで、若干の百合要素、女装の男の娘にそんな彼は王子様で、もしかしたら主人公シャーロットの種違いの弟かもしれなくて……近親ネタも匂わせてたりする。
いやぁ、この辺の落としどころどうするんだろ? 種違いの姉弟であるのは確定的だし、未来で一緒にいることは確定してるみたいだし、かといってカーリーのシャーロットへの想いは、明らかに弟のそれとは違うけど、ある種恋とか以前に同族意識のが強いのかもしれないと思うと少女小説脳で読むと辛い。

私は恥ずかしながら、近代史とか終戦記念日ですら胸張って言えないような人間ですが、ちょっとその背景をまともに頭に入れてみようかと思うくらいに、このカーリーというお話には端的には言い表せない魅力があるように思います。
なんというか、軽く読めるテイストのお話なのに、ぐっと来るようなメッセージ性が凄く詰め込まれてるように思います。


と、こういうと褒めすぎってなるかもしれないけれど、ラノベとしてみれば、シャーロットの男性にさわるとくしゃみがとまらなくなるとか突っ込みどころ満載だし、ちょっとしたラノベくさい行動とかぶっちゃけイラっとすることもある。


1巻読んで、シャーロットもカーリーもその後一緒に過ごしてるような描写があるし、悲しいことにはならんのだろうっての伺えるのが救い。1巻ラストで、ただ、カーリーと一緒に居たいからとWW2がはじまったからとシャーロットを迎えにきた叔母の手を振り払ってもカーリーとともにいたいとひたむきな真っ直ぐさを見せるのがやばい。

そして、2巻では、インドの藩王国の一つの王女様までやってきて、恋に走るけれどもそれは仕組まれたものであったりもして……そして、この巻でカーリーの正体もばれちゃいます。ってか、カーリー絶対むっつりスケベだなwwwwなんて思うほどには、ラノベ的に軽く萌えれるらぶも散りばめられてるのが、少女小説好きな私にはツボる。つか、トイレ描写にそっち方面想像する私も正直どうかしてると思うが……。
んでもって、2巻で結構焦点が当てられたヴェロニカがまた可愛い! もう、私の中ではラヴィニアボイスで脳内再生余裕でしたwww

んで、ラストこんなところで終わるんかい!?
ってところで2巻が終わるわけだけど……これ、当時からのファンにしてみれば、本当に講談社文庫で新装、3巻決定して良かったねと心から思った。
そんなところで次巻からは4年の月日が経つことになるという。


んでもって、カーリー熱もさめやらぬまま、3巻の内容執筆開始!ってことで、IN★POCKET2013年6月号を読んでみました。30p程度な上に、全部この人の視点かよwwwとは思いましたが、シャーロットは中々の才女に育ってるらしい。
しかも、作者のTwitter曰く、3巻は後宮編らしい……なんか、カーリーとシャーロットの再会がどのようなものになるやら……。この作品に、当て馬って出てこないのかな?
3巻からは情勢的にはもっときな臭いことにはなりそうだけど、何はともあれ楽しみです。

でも、文庫として纏まるまで、この連載量で何ヶ月も追いかけるのはきついので、素直に文庫化を待つことに私はします。


あと、以下の情報は一応反転しとく。

カーリーにはまったのを切欠に、高殿先生同人活動もされてるから、書き下ろし短編とかないかしらと探してみた。
TAKADONO OTHERⅣに、「カーリー番外編~秘密のカードとコインいりクリスマス・プディング~」が収録されてます。
作者の方は一応残部少で残ってるという情報を見かけました。あと、twitter情報だけど、今年の冬コミでカーリースピンオフを予定してるとか何とか。
一応、運の良いことに、OTHERSⅣは先日オクで入手することが出来た。気になる人は、アラート入れとくといいかも。冬は代理購入頼むかな~ この前、初めて代理屋さんという存在を知った。1サークル数百円で請け負ってくれるらしいw 1000円取られても正直いいよなって思います。九州からの遠征費を考えたらw



カーリー <1.黄金の尖塔の国とあひると小公女> (講談社文庫)カーリー <1.黄金の尖塔の国とあひると小公女> (講談社文庫)
高殿 円

カーリー <2.二十一発の祝砲とプリンセスの休日> (講談社文庫) IN★POCKET 2013年 6月号 IN★POCKET 2013年 7月号 芙蓉千里 (角川文庫) 剣と紅

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[感想] レオ・アッティール伝Ⅰ 首なし公の肖像
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▼WW2という世界を背景に生きる少女(少年?)たち。正直欲張りすぎだろ!ってくらい萌え要素の詰め込みを感じるも不思議と破綻せずに読ませる魅力に溢れるている。6年の歳月を経て講談社文庫で新装復刊、2015年4月現在3巻まで刊行中。全4巻完結予定。
[感想] カーリー1~2巻
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▼TL小説。騙されたと思って読んで見ろ!
◆ただの男女として出会った二人が少しずつお互いを知り、そして――(火崎勇著「恋と泥棒の仕方は覚えます」) ◆わずかな気持ちのすれ違いから誤解が生じてしまう。王道の話運びの中、一人称の心情描写がぐいぐいくる。(火崎勇著「あなたの手を取るその前に」) ◆復讐のため陵辱され愛人関係を強いられたその先、過去の真実とは――?(藤波ちなこ著「初恋の爪痕」) ◆互いに心と身体に傷を持つ姫と騎士、二人の出会い。姫を救うため騎士のとった行動とは?(藤波ちなこ著「最愛の花」

[感想] 恋と泥棒の仕方は覚えます
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ましろのおと(1) (講談社コミックス月刊マガジン)ましろのおと(13) (講談社コミックス月刊マガジン)



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