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[小説] 白竜の花嫁6 追想の呼び声と海の覇者 著:永野水貴

 黒鳶は、眉一つ動かさずに言った。
「俺がお前を妻に迎え入れる。深緋の代わりとして」
 澄白の息が止まった。信じがたいもののように黒鳶を見る。遅れてその言葉の意味を理解したとたん、背筋が冷たくなった。
「た、戯れはおやめください……っ!!」
「俺がいつ戯れを口にした。お前に帰る場所などあるのか? お前の身寄りとなってくれる者が他にいるのか?」

(白竜の花嫁 追想の呼び声と海の覇者 p185)


白竜の花嫁6 (一迅社文庫アイリス)白竜の花嫁6(仮) (一迅社文庫アイリス)
(2015/04/18)
永野 水貴

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1年と3ヶ月ぶりの新刊でございます。
私、澄白の名前は覚えていますが、シュトラールさんの名前おぼろげに忘れてたくらいです。


そんで今回の「白竜の花嫁」第6巻!

あれ、私、少女小説買ったはずなのに、なんかミステリ風味の本読んでる……
今回、払暁の一族の村に、アメテュストの移植の真相を知りに澄白は訪れるわけでだが、そこには母の元婚約者がいたり、その母の妹つまり澄白のリアル叔母がいたり、自分以外の赤い目を持つ人たちと邂逅します。
そして、澄白は自分の母が同族を殺し逃げた人殺しと言われていることを知るわけですが、自分が慕った母がそんなことをするわけがないと18年も前の事件を掘り起こそうとする。
真相としては、姉にすべてを罪をかぶせた妹がおり、その旦那となっている母の元婚約者も事実を知っていながら黙って見ており、彼――黒鳶は、澄白を手に入れられなかった澄白の母、深緋の代わりにしようとしていて、また黒竜ザラームとも関わりがある様子。

それにしても、なんともまぁ、澄白とシュトラールはあっさりと再会してしまいましたね。
竜と人との時間の流れから、シュトラールはもっと後になって行動するかと思いきや、結構早かった。多分、一月も経ってない感じ?
シュトラールさん、澄白を探すために、なかなか苦しんで方々を飛び回っていた割には、澄白のピンチに、ヒーローは遅れて登場するよ!のごとく、登場するしw
なんというか、お決まりパターンと言えば、それまでだけど、本当にあっさり再会したなぁっと。
まぁ、今の少女小説で何冊も跨がって、ヒーローとヒロインが別離展開を歩むのはセールス的に難しいところがあったりするのかなぁなんて邪推してしまいますが、シュトラールには悩みに悩んで苦しんで欲しいという、私のS心がうずいていたのでちょっと拍子抜けしました。

あと、今回の話、こんなに丸々一冊費やすほどの内容なのかいまいちよくわからないというか――
結局、アメテュストの移植の件はこれ以降に語られるのか、またまた色々係わってきそうな気もします。

シュトラールが迎えにきたことと、ラストの黒鳶の様子から、澄白は払暁の一族の村を後にしたようですが、今回でてきたキャラはそのまま使い捨てなのかなぁっと。


しかも、シュトラールさん、ここまで澄白を探してきて、アメテュストのことを愛していたとか普通にのたまうし、結局澄白に対しての想いは宙ぶらりんのままですかーっとw


まぁ、普通に面白くないわけではなかったけど、今作にミステリ的な探偵要素を求めてるわけではないので、1年3ヶ月も待って、あまり進んでない内容を読んで、なんだかなぁって感想が無きにしもあらず。

あ、今回、払暁の一族以外にも新キャラが出てきました。
青竜≪ハルコス≫のプリミラさんは、女性の竜で、海に住まうらしい。ファンタジー的には、黒白青とくれば、赤がいそうなもんですが、どうやらこの世界にいる竜は、黒白青の3種類だそうです。あ、でも上位の竜族ってことだから、下位には他の色もいるのかな?

プリミラは、黒竜のザラームを追いかけているようです。
にしても、澄白は、竜の祝い子との遭遇率めっちゃ高いな。すでに、黒白青とコンプしてるw

そういえば、この作品のメインストーリーは、始種の関わりで話が進んで行ってたはずだと思いますが、前2巻がアメテュスト関連だったのもあり、そういえばそうだったなーという感覚が強いです。というか、本編で始種の言葉が出るまですっかり忘れてました……。

ああ、それにしてもヴェルミリオンさんの再登場はいつになることやら……。
今回の澄白とシュトラールの別離から、今後再度離れるってこともなさそうだしなぁ……さてさて、次はどうなることやら。



最後に、もやっとするのが、そりゃ作者が何を書こうが自由だと思いますし、他社でたくさん仕事をされているのもすばらしいことだと思います。けれども、抱えている連載作品を1年以上期間が空かせるのはどうなんだ……そりゃ、他レーベルにも打ち切りでもないのに作品をほったらかしにしている作者はたくさんいると思いますが、悪い例と比較しても意味がない。
勿論、他社との契約上の刊行スケジュール問題もあるだろうし、それはしょうがない。ただ、今巻が出て、同レーベルから別作品がすぐに出るってのはどうなんだよ……担当編集氏はその辺の手綱どりうまくしないのか。書き手がいて、ある程度売れる要素があれば、出版できるものはしたいというだけなのか。そんな大人の思惑があったとしても、待たされたとしても、このシリーズの続刊を買うとは思いますから、レーベル側にとって痛いところはひとつもないんだろうけれど……遅筆で刊行スパンが長いってのはしょうがないと思うけど、やっぱり他社から色々出してたり、同レーベルからも出してるってなると、新作なんかどうでもいいから、このシリーズの新刊が早く余みたいなぁと思ってしまいます。

何が言いたいかってーと、7巻も1年以上待たなければいけないってことでしょうか? 
できれば、早く読めたら嬉しく思います。

完全に私の脳から、シュトラールさんの名前が消える前に発売して欲しいものですw


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▼「黒と金の開かない鍵。」(→感想1感想2)を処女作にもつlittle cheeseの新作「トリック オア アリス」
黒と金の開かない鍵。トリック・オア・アリス



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Author:波
脳内はいつもピンク色。
妄想とかレビューもどきの感想とか、勝手気ままに綴ってます。ネタバレ含みまくりです。胸熱な勢いで更新したくなる作品に出会ってない気がする今日この頃。
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