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[小説] 北の舞姫 芙蓉千里Ⅱ 著:須賀しのぶ

「いいかい、ぼうや。辻芸人あがりをなめるんじゃねぇよ」
 武臣は目と口を大きく開き、そのまま固まった。
「てめえがおくるみにくるまれて蝶よ花よと育てられてきたときに、こっちは毎日命張って生きてきたんだよ。まして、哈爾濱でもっとも危険な傅家甸で揉まれてきて、それであんたの前で咲いてンだ。兄貴を甘ったれと詰りながら、実家の権力をかさにきて好き放題くっちゃべっている、脳みそお花畑のガキに、この芙蓉をどうこうできるもんならしてみやがれってんだ!」
 (p74)


北の舞姫  芙蓉千里II北の舞姫 芙蓉千里II
(2011/04/29)
須賀 しのぶ
★★★★☆
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かなり連載版とは内容が違います。
だから、どうしても違いを比べてしまうというか……多分、書籍のみ読んでたら★5つけてたんじゃないかなぁって思う部分もある。
でも、個人的には印象深かったシーンが1-2個無かったところもあったんですわorz
主にってか、黒谷兄弟に関してだけだけどw

でも、多分書籍としてみれば、連載時より完成度としては上なんだと思う。
あと、作者が描きたかったことは全く削除されてるどころか、より深く描かれてると思う。
まぁ、★4.5は個人的な心情部分に作用されてる。本当に作品としてあは、★5でも問題ないくらいに人にお薦め出来ますww

より政治色やら歴史背景が盛り込まれてると思う。
その辺全くわからんので、読んでてたまに睡魔もたらしたけどw


けれど、なんていうか、連載で描かれてなかった山村の救出劇だったり、カーチャの存在がエリアナというただかっこいい女性になったことにより、黒谷のへたれ具合から、フミが山村に流されてもしょうがないよねーってなってたところが、何となく説得性に欠ける部分があった気がした。
今回読んで見ると、黒谷ただうだつが上がらなかっただけで、殆ど非がなくね?って思えてしまえて、逆にフミがふらふらいてるように見えてしまったのが個人的には残念要素。
まぁ、結局、フミが黒谷の下に残ってたというのに、何年もうだうだうだうだしえた黒谷も悪いんだけどねw
しょうがないよw

だけど、連載時、山村さんの登場や金塊に関しての件に若干唐突感があったんだけど、その辺は逆によくなってたと思う。


フミが鷺娘を舞うまでも、連載時は、ちょ、フミお前ちょっとしか練習してないのに神の舞wwwwって、結構あっさりされた部分もあったのに対し、ちゃんと修行期間とかもろもろ、連載時でも一番好きだった鷺娘を舞うシーンがより強調されてて、素敵なシーンになってると思った。
こんときの黒谷弟も削られてなくてよかったw

ただ、黒谷兄が見舞いに来てたのにはびびったけどw
確か、連載時は来てなかったはず?
何か、色々残念な人だよね、黒谷兄orz
本当に、フミの舞を見たかったのに、一番大切なときに見れないとか。だからこそ、ラストのフミの手紙やらがぐってくる。

あと、終わり方が、1巻の終わり方の対比出来て面白い。
1巻は自分の元にとどまったフミを受け止める受け皿として存在していて、その役割をそのまま受け入れてただけだだったのに対し、次は自らのために彼女を求めるために立ち向かう!的な?
何か、黒谷さんが普通にヒーローとしてかっこいいラストでした。
続きが凄く気になります。

というか、山村と黒谷の描写具合を比較した場合、黒谷の方が多い気がしますが、黒谷エンドを期待しちゃいかんだろうか?
2巻の終わりで、フミは舞うことを辞め、まっさらな自分に戻ってこれからを生きるって感じですが、題名通りラストは芙蓉千里となるのでしょうけど、これから先どうやってまた舞の道に戻っていくのか……

でもね、フミが舞うことを辞めたのも頷けるんだよね。
きっともう色々極限状態ではあったんじゃないかな……

タエの女としての幸せを手にいれた姿も影響してるんだろうなって思う。
自分自身を本当に必要としてくれる人間が周りにいないってどんだけ空虚なことなんだろうって思う。
だからこそ、舞で神の領域を見たフミにとって、全てを捨てる選択が出来たんだろうし。

ああ、しかしタエ外伝は今後読めないのだろうか……
今回の話で、別にタエに関してこれ以上語られる必要はないと思うけれど、私はタエ外伝のそっとフミを抱きしめる黒谷がまた見たかっただけなんですがねw



んで、舞手としての芙蓉を必要としてるだけじゃなく、フミとして傍に居てほしいと気付いた黒谷氏に乾杯。
でも、一足おそかったねw
というか、3部の連載はいつからでしょうかね?

2部の連載時のラストは、都合上カットされてただけで、3部にも入ってきそうな気もするんですけどね……不安だw



と、まぁ、黒谷派な自分としては、黒谷語りばかりになってしまいましたが、山村さんの今後もどうなることやら……この人、もう死亡フラグ立ちすぎてて……もうねorz
だけど、再会までは結構ってか、かなりうまく行き過ぎてる気がしないでもない。
が、逆にそれが二人の運命的だとも言える。


というか、フミの気持ちのベクトルって何だかんだと山村よりではあったわけだけど、それが緩んでいた時期に黒谷が煮え切れなかったのが今回の結果を招いてんだろうけど、本当に次がどうなるか予想つかんです。


芙蓉は三部作で明治、大正、昭和に跨るとどっかで見たので、次が最終巻となるんでしょうけど、さてさて、次はいつ出るのやら……何気1巻の発売日見てみたら、2009年7月だったからなw
芙蓉千里芙蓉千里
(2009/07/01)
須賀 しのぶ

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テーマ : 感想    ジャンル : 小説・文学

Comments

いまどき戦前の満州舞台に女の生き様ってすごいかも 
こんにちは。
須賀しのぶの運命の秘密を読み解いたコラムがここで読めます☆
http://birthday-energy.co.jp
東洋史観からみると、宿命の特長は真っ直ぐな遊び心溢れる風流人でバランス感覚ある、他人行儀の人情が売り。とか。
「運命2011これがあなたの生きる道」も配信中です。
ぜひ行ってみてくださいね♪

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黒と金の開かない鍵。トリック・オア・アリス



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脳内はいつもピンク色。
妄想とかレビューもどきの感想とか、勝手気ままに綴ってます。ネタバレ含みまくりです。胸熱な勢いで更新したくなる作品に出会ってない気がする今日この頃。
ブログを更新するほどの熱い想いを持てなかった読了本の感想は、読書メーターにて。
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