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[小説] 東雲侑子は短編小説をあいしている 著:森橋ビンゴ

 東雲は何も言わず俺についてくる。
 相変わらず、東雲の手の感触は柔らかかった。
 俺の苛立ちは、不思議と治まっていた。それで俺は、何となく、苛立っていた理由を悟った。
 多分俺は、もう少し東雲と手を繋いでいたかったのだ。
 それを悟られぬよう少し歩調を速めると、東雲も何も言わずそれに合わせてくれた。
 
  (東雲侑子は短編小説をあいしている p157)


東雲侑子は短編小説をあいしている (ファミ通文庫)東雲侑子は短編小説をあいしている (ファミ通文庫)
(2011/09/30)
森橋ビンゴ

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先日、ネットサーフィン中にたまたま知った作品。
何となく、気になってみれば、森橋ビンゴの作品ではないか! この作者で普通の恋愛物、これは手をつけるのに躊躇いは全く無かった。
だって、「三月、七日。」[小説] 三月、七日。 著:森橋ビンゴ)で、凄い衝撃というかとてつもない読了感を与えてくれた作者だからな。これは、近親物だから、恋愛に対してどうしても障害が出てくるから、読了感的には良くも悪くも煮えきらない感じでした。というか、当時の衝撃が記事の長さから伺えるのが笑えるなw つか、読んでからもう5年か……。時間が経つのは残酷だねorz

まぁ、そんな森橋氏の作品だとわかった上に、普通の高校生の男女の恋愛作品と聞いて、読まずにいられるか!ってことです。

読み終わった現在、どうしてこれを発売当時から知らなかったんだよ自分orzって気分です。
そう思ってしまうほどに、普通に面白かったです。




とりあえず、感想。



何というかなぁ、いいよね、やっぱり一人称が一貫して貫かれてるの。
最近の少女小説とか、普通に一人称な地の文なのに他社の視点がいきなり入ってきて、あれもこれもって欲張り感に萌えつつもかなりの萎え要素にもなるわけで。


何事にも無気力、無趣味な主人公三並英太が、校則による縛りのため、一番楽そうな図書委員として活動する最中、クラスメイトの東雲侑子のもうひとつの側面を知ることになったのを切欠に彼女との関わりが増え、次第に彼女に惹かれていく話なだけと言えばそれだけなんだし、特に大きな事件性とかないんだけど、日々淡々と過ごしていた主人公が、冷静な面を持ちながらも熱さの混じった感情持って東雲に接している描写が何とも言えず、私にとっては涎モノ。

そして、昨今のラノベには中々お目にかかれないようなネガティブ思考の持ち主。兄に対してコンプレックスの塊。
一歩間違えれば、ヤンデレ要素も併発しそうな危うさがまた何とも言えません。


主人公がそういった感じになった理由のひとつに、兄景介とその彼女有美の存在もあるんだろうね。
そして、幼心ながらに主人公は有美が好きだったわけで、現実を知って、兄らに対しての複雑な感情を持ってたわけだけど、それが無自覚ながらも東雲に惹かれていき、過去の恋を昇華させていってる事実だけを述べたような描写がまた何とも言えない。
だからこそ、その気持ちを自覚したとき、彼女と自分の現在の微妙な関係に対して、彼女の本意が見えず、でも期待する心がありつつも彼女にとって自分は「取材」のための存在以外の何者でもないと考えたりする悶々感がたまらんかった。


東雲さんの本意は、明確に語られてない以上、好意的なものであることは間違いなくても、主人公視点でお話が進行する手前ちょっと不確かな部分はある。こうゆうのが一人称のもどかしいところだねw でも、またそれが心地よいという。

あまり感情を露にしない東雲だからこそ、その感情がダイレクトに彼女の書く作品に反映されてもいるんだろうなと思う。




何か、久しぶりに甘酸っぱい気持ちというか、良い読了感の作品を読んだって感じだ。
凄い、しっとりとした感じのいい気分です。「三月、七日。」を読んだときは、どっしりした気分になりましたから。三月の気持ちが重くて重くて……。

主人公がいかに悩もうとネガティブ発動させようと、こちらをうちのめすようなBADEND落ちは想像出来ない点もいいと思います。

正直、私は綺麗なだけの描写がある癒し系の話は好きじゃないというか、途中で難癖をつけたくなるわけだけど、主人公がどれだけ暗い思考に陥ろうがラスト良ければすべて良いんだよって感じです。



うん、東雲さん可愛いね!!!
彼女の好きな作品を読んでみたいなと思ってしまった。確か、私、文学少女の1巻読んだときも似たようなこと思った気がするけどwww
エレンディラ (ちくま文庫)エレンディラ (ちくま文庫)
(1988/12)
ガブリエル ガルシア・マルケス、G. ガルシア・マルケス 他

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ラブホのくだりは、主人公にとても同情します。あれは、しょうがない。東雲さんが可愛すぎるのが悪い!

その流れだけど、東雲さんがどうして大人っぽい服を所望したのかはわからないけど、その辺りは今後何かしら触れられて解消するんだろうか?
作中で主人公が触れたように、東雲が主人公の有美に対しての想いを感づいて、無意識に自分を見て欲しいなんて思って、有美みたいになりたいと思った結果なんかね?
ま、それが原因となり、主人公は東雲の気持ちを兄へのものと捉え絶望するわけですがww

この主人公は、精神的に打ちひしがれてるほうが読んでて面白い気がしないでもないwww





とりあえず、続刊を買って来たので早速読むことにする。


東雲侑子は短編小説をあいしている (ファミ通文庫)東雲侑子は短編小説をあいしている (ファミ通文庫)
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東雲侑子は恋愛小説をあいしはじめる (ファミ通文庫) “若紫” ヒカルが地球にいたころ……(3) (ファミ通文庫) クズがみるみるそれなりになる「カマタリさん式」モテ入門 (ファミ通文庫) 人生 (ガガガ文庫) 三月、七日。 (ファミ通文庫)

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▼WW2という世界を背景に生きる少女(少年?)たち。正直欲張りすぎだろ!ってくらい萌え要素の詰め込みを感じるも不思議と破綻せずに読ませる魅力に溢れるている。6年の歳月を経て講談社文庫で新装復刊、2015年4月現在3巻まで刊行中。全4巻完結予定。
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▼TL小説。騙されたと思って読んで見ろ!
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ましろのおと(1) (講談社コミックス月刊マガジン)ましろのおと(13) (講談社コミックス月刊マガジン)



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ニコイチ(1) (ヤングガンガンコミックス)ニコイチ(10)(完) (ヤングガンガンコミックス)

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ライアー×ライアー(1)ライアー×ライアー(6) (KC デザート)



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花狩のロゼ 歌姫は薔薇を殺す (B's-LOG文庫)



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[感想] 東雲侑子は短編小説をあいしている
[感想] 東雲侑子は恋愛小説をあいしはじめる
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東雲侑子は短編小説をあいしている (ファミ通文庫)東雲侑子は全ての小説をあいしつづける (ファミ通文庫)



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「蝶の毒 華の鎖」のFD「蝶の毒 華の鎖 ~幻想夜話~」。ハッピーエンド後のアフターストーリーのみならず、本編バッドエンド周りも補完されてるとのこと……三郎EDないかなぁ……正直、誰得だが、BADだとあってもいいと思ってしまう。




▼「黒と金の開かない鍵。」(→感想1感想2)を処女作にもつlittle cheeseの新作「トリック オア アリス」
黒と金の開かない鍵。トリック・オア・アリス



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