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[小説] 東雲侑子は全ての小説をあいしつづける 著:森橋ビンゴ

 あらぬ妄想をしてしまったせいで体の一部がカチカチになっている。こんな有様で東雲と歩くのは正直忍びない。
 盛った犬じゃあるまいし、自分でも何をやってるんだろうとは思うが、如何せん体が反応してしまうのだから仕方ない。

(東雲侑子は全ての小説をあいしつづける p186)


東雲侑子は全ての小説をあいしつづける (ファミ通文庫)東雲侑子は全ての小説をあいしつづける (ファミ通文庫)
(2012/05/30)
森橋ビンゴ

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あんなに楽しみにしてあ3巻だったのに、結局読むのに1ヶ月以上かかってしまった。
というか、好きな小説ラッシュ過ぎて、色々浮気しつつ、全体的に中途半端に手をつけたりしつつ、軽く読める少女向けラノベを早く消化してたのに問題があるんだけどw

まぁ、何が言いたいかってーと、期待してたより面白いと思えなかったかな。
2巻を読んでから多少時間が経ったこともあって、熱が冷めた部分もあると思うけれど、2巻までは、所持しとくぞーって思ったけど、3巻を読んで、もう読み返すこともないかなぁなんて思ったのも事実。

[感想] 東雲侑子は短編小説をあいしている (1巻)
[感想] 東雲侑子は恋愛小説をあいしはじめる (2巻)






若干辛口になるかもしれんが、以下3巻感想。



とりあえず、これだけは言わせて欲しい。


ちょ、おまっ、そこは……ヤっとけよ……男なら……!!!


これに尽きます。

私ね、正直、この辺めちゃくちゃ期待してたんだよ、3巻で。
というか、森橋ビンゴ先生ならやってくれるって信じてたのに……。pulpの3巻でそれなりにがっつりやってたように期待してたんだよ、私のこのえろマインドがっ!!!
英太、そこで勝手に納得して自己完結してんなよwwww 
なので、作品としては全3巻で綺麗に終わってはいると思うけど、個人的にはちょっと期待外れだった3巻でした。


あと、作者があとがきでも言ってますが、今巻は、落ち着いた3年目のカップルが、いちゃいちゃしてるだけで、波乱も何もないので、2巻までにあった、英太のもやもやした心情とかへたれさとか、心臓痛くなるようなきゅんきゅん具合は個人的には全くなかったというのが理由の一つでもある。

そして、ヒロインの東雲侑子が先で書くことになる恋愛話のネタがそこかしこに散りばめられてるわけだけど、なんというか、今まで(っていっても2巻までだけどw)この作品に登場した英太たちに関わった女の子や男の子のちょっとした恋話が盛りこまれてて、それはそれで、英太と東雲さんの安定感を醸し出してるけど、どうせなら、やっぱり二人の危うい状態とか読みたかったなぁって思った。東雲さん側に当て馬とかさー英太は悩んで悶々としてこそ魅了あったのにww ぶっちゃけ、脇役の恋愛話とかどうでもいいし、実際、この恋愛話といっても、東雲侑子シリーズでストーリー上、キーパーソンになったのって喜多川さんくらいだしさぁ。

各章(っていうのか?)の始まりに、のちに東雲侑子が書いた彼らの恋愛ネタを盛り込んだ恋愛話が断片的に挿入されてるわけだけど、なんてーのかなぁ、1、2巻で見た、東雲侑子の小説家としての魅力というか、面白味がないなぁって思った。勿論、それは作者が意図したことなんだろう。英太が自分と東雲侑子が付き合うことによって、小説家としての彼女の魅力が失われるのではということも作中で懸念している。
まぁ、英太自身はもうやばいくらいに東雲さんにでれでれだけどさww

所謂作中劇的な要素でしかないし、あとがきで作者がヒロインについて語っているように、英太と関わって恋愛を経験し、普通の女になる過程を描いていて、ライトノベルという枠組の中のヒロインではないとあるから、ある意味私が感じた今までのちょっとよくわからない東雲侑子の魅了が無くなっているなと思ったのは、作者の意図するところで、ある意味術中にはまってるんだろう。まぁ、あとがきで作者がヒロイン解説をじっくりしてるから、1巻、2巻と出てきた西園幽子の作品を経て、3巻の作品を生み出したという、英太と関わることよって、東雲侑子に生まれた変化というのも分かりやすく納得は出来たわけだけどね。

けれどさ、ファミ通文庫って、ライトノベルなんだよね。
読者もラノベ的な要素を求めて、作品を手にとる人が大半なのではないかなと思う。



うーん、というか、正直、英太ストーカーちっくで何か怖かったwwww
この人、下手したらヤンデレ化しそうだなって思ってしまったわ。2巻まではへたれはへたれなりに頑張ってて面白いって思ったけど、何か東雲さんにぞっこんすぎてちょっと怖いwwww

青春だなぁって思う要素のひとつに、彼女のために翻訳家を目指すっていうのも個人的には何だかなぁって要素。
彼らの関係が永遠に続くなんて保障はないし、西園幽子がこの先、作家として一生やっていけるかもわからない。ましてや英太自身、翻訳家というあやふやな職業につこうとしている。それで、大学卒業したら、結婚? 収入があんていしてるか定かでないのに、何か、夢見るのも大概にしろって思ってしまう、アラサー女子な私の思考はもう既に若者たりえないのでしょう。
綺麗な心はどこかに忘れてきたようです。
あと、英太の兄もだけど、文芸評論家の方で飯食うとか言ってるし、その彼女の有美さんは当然のように専業主婦コースな感じだし……。なんだかなぁ。現実見せろとまではいかんけど、現代舞台ならこの辺ほわほわしすぎて、個人的には若干萎え要素にしかならんのだよなぁ。青臭く、若いなぁ、青春だなぁって思う反面、逆に非現実要素のない世界観だからこそ、現実に引き戻される感じ。
少女漫画とか少年漫画のようにある程度ぶっ飛んでたら、ご都合でも気にならないんだけど、何故かこの東雲侑子シリーズは英太の心情やへたれ具合とか丁寧に書きまくってることもあって、現実世界のその辺のリアリティの乏しさが妙に際立って見えてしまったかなって感じ。多分、pulpのように変な地下組織的な絡みとかあるなら、ご都合展開なエンドでも簡単に流せたんだろうけど、まぁ、そんだけこの東雲侑子シリーズに自分の期待度が高かったってことだろう。


夢もへったくれもないこというと、そのまま会えない時間が積み重なって、二人は自然消滅的流れ……とかになりそうな。


でも、まぁ、私が上記で記した愚痴のような感想部分に目を瞑れば、作品としては全3巻で綺麗に纏まってるし、ラストもハッピーエンド。軽く楽しめる作品ではあると思います。


ただ、最初に述べたように、3巻を読んで、個人的にはもう読み直す必要はないかなぁって感じなのは事実です。


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森橋ビンゴ Nardack

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